グループ会社一覧

環境に配慮したものづくり

サステナビリティ
経営

ESGマテリアリティ

環境に配慮したものづくり

サステナビリティ課題領域

重点項目

方針GRI:2-23,101-1,103-1

不二製油グループは、農産物を主原料とする事業特性から、大気、水、土壌、森林、生物多様性といった自然資本に依存するとともに、事業活動を通じてこれらに影響を及ぼしていると認識しています。
気候変動や自然資本の劣化、資源制約の深刻化は、原材料の安定調達や生産・供給体制に影響を及ぼし得る重要なリスクである一方、環境負荷の低減や資源利用効率の向上に資する技術・製品への需要拡大は、中長期的な事業機会につながるものと捉えています。
こうした認識のもと、当社グループは、2015年に策定した「不二製油グループ安全品質環境基本方針」※1および2023年3月に策定した「不二製油グループ生物多様性方針」※2に基づき、事業活動およびバリューチェーン全体における環境負荷の低減と自然資本の保全・回復を重要な経営課題として位置づけています。サプライヤー、顧客、地域社会、専門家など多様なステークホルダーとの対話と共創を通じて、自然への負の影響の回避・低減に加え、保全・回復に資する取り組みを進め、ネイチャーポジティブ※3の実現を目指しています。

また、これらの方針を統合的に発展させる形で、温室効果ガス(GHG)排出量や水使用量の削減といった重点テーマについて、より高い目標水準のもとで取り組みを推進する姿勢を明確にし、2025年4月に「環境ビジョン2030/2050」へ改定しました。
当社グループは、「環境に配慮したものづくり」を、単なる規制対応にとどまらず、持続可能な事業基盤の強化と企業価値の向上を両立させる戦略的取り組みと位置づけています。環境負荷低減に資する技術・プロセスの継続的な改善、資源循環を志向した製品・原料の開発、ならびにステークホルダーとの協働によるサプライチェーン全体での取り組みを通じて、サステナブルな食の未来の実現に貢献していきます。

ガバナンスGRI:2-12,2-13,2-14,3-3,101-1,101-3

当社グループは、取締役会の諮問機関であり代表取締役社長 兼 最高経営責任者(CEO)が委員長を務めるサステナビリティ委員会※1を設置しています。
同委員会では、環境・自然資本を含むサステナビリティ課題に関するリスクおよび機会が中長期的に事業や企業価値に及ぼす影響を踏まえ、ESGマテリアリティの各重点項目について、マルチステークホルダーの視点で審議・監督し、取締役会へ答申しています。また、各重点項目については管掌役員を定め、方針・戦略・指標と目標※2に基づき取り組みを推進するとともに、その進捗状況をサステナビリティ委員会および取締役会が継続的にモニタリングする体制を構築しています。
これにより、環境に配慮したものづくりに関する取り組みを、事業戦略およびリスク管理と一体的に運営し、自然資本への対応を含めた持続可能な企業価値の向上を図っています。

表:各重点項目における管掌

重点項目 管掌
フードロスの削減とアップサイクル 執行役員 研究開発本部長
循環型フードシステムの構築
CO2の排出削減 執行役員 安全品質生産技術本部長
水使用量の削減
廃棄物の削減
生物多様性の保全と回復 執行役員 経営企画本部長

「CO2の排出削減」、「水使用量の削減」、「廃棄物の削減」

「環境ビジョン2030/2050」達成に向け、上記重点項目の取り組みを推進しています。

「生物多様性の保全と回復」

当重点項目については、「環境に配慮したものづくり」に加え「サステナブル調達」を関連性の高い課題領域として位置づけ、部門横断で推進しています。
推進にあたっては、原料生産地域における先住民や社会的マイノリティ、地域コミュニティに対する環境および社会的な負の影響を最小化することを重視し、以下の方針に基づき、ステークホルダーとの継続的な対話と協働を通じて、バリューチェーン全体にわたる責任ある行動の実践に取り組んでいます。
具体的には、サプライヤーに対して「サプライヤー行動規範」の遵守を求めるとともに、環境保全および救済の仕組みの導入、人権尊重やFPIC(自由意思による事前の十分な情報に基づく同意)の確保を要請し、先住民および現地住民の土地権利の尊重に努めています。
また、当社グループは自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言に賛同し、2025年7月TNFD Adopterに登録しました。今後は、TNFD提言に沿った開示を通じて、ネイチャーポジティブを目指す「昆明・モントリオール生物多様性枠組」などの国際目標の実現に貢献していきます。

戦略GRI:3-3,306-1

ネイチャーポジティブなバリューチェーン構築に向けた戦略

当社グループは、人口増加に伴うタンパク源需要の拡大や環境負荷の増大、食資源の偏在といった事業環境の変化を背景に、「環境に配慮したものづくり」を中長期的な企業価値に影響を及ぼし得る重要な経営課題として位置づけています。農産物を主原料とする当社グループにとって、気候変動や自然資本の劣化は、原料収量の低下や価格変動、規制対応コストの増加を通じて事業基盤に影響を及ぼすリスクである一方、環境に配慮した原料・技術・製品への需要拡大は、競争優位の確立や新たな市場機会の創出につながる重要な機会と捉えています。
こうしたリスクおよび機会を踏まえ、当社グループは、環境負荷の低い植物性食品素材や代替原料の開発、フードロス削減とアップサイクルによる資源利用効率の向上、循環型フードシステムの構築、サプライチェーン全体での生物多様性の保全と回復、ならびにCO2排出量・水使用量・廃棄物の削減を通じた環境負荷低減を、戦略的な取り組みとして推進しています。これらの取り組みを通じて、製品・技術の機能性や健康価値を高め、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。
また、本戦略の実効性を高めるため、自然資本、社会・関係資本、製造資本、知的資本、人的資本といった経営資本の強化を重視しています。自然資本の保全・回復や地域コミュニティとの連携、サプライヤーとの協働による持続可能な原料調達体制の構築、環境負荷低減に資する技術革新、価値観の多様化に対応した製品開発、人材育成と価値観の浸透を通じて、ステークホルダーとの共創によるネイチャーポジティブなバリューチェーンの構築と、レジリエントな事業基盤の確立を図っています。

戦略マトリクス

不二製油グループのアプローチ

重要な理由 経営資本強化の取り組み
  • 人口増加に伴うタンパク源のひっ迫や環境負荷の増大、食の偏在の懸念
  • 農産物を主原料とする事業構造上、気候変動や自然の劣化による原料収量の低下や価格変動、規制対応コスト増加を通じて、中長期的に企業価値へ重大な影響を及ぼす一方で、環境に配慮した原料・技術・製品への需要拡大は、競争優位の確立と機会の拡大につながる
自然資本
  • 森林破壊の防止と森林再生の促進
  • 生物多様性・土壌・水資源など自然生態系サービスの保全と回復
  • 気候変動リスクの低減
  • 地域コミュニティと連携した持続可能な土地利用の推進
社会・関係資本
  • 環境負荷低減に向けたサプライヤーとの連携強化
  • 安定的かつ持続可能な原料調達体制の構築
  • 透明性の高い開示によるステークホルダーとの信頼関係強化
取り組みの方向性 製造資本
  • 環境負荷低減に向けた技術革新・製造プロセス改善
  • 森林破壊の防止と森林再生の促進
  • 生物多様性・土壌・水資源など自然生態系サービスの保全と回復
  • 気候変動リスクの低減
  • 地域コミュニティと連携した持続可能な土地利用の推進
知的資本
  • 消費者の価値観の多様化に対応した植物性素材の開発
  • 原材料価格の変動に強い製品設計
  • 食品の保存性向上や廃棄物の有効活用を通じた新たな価値創出
  • 上記による技術的競争優位性の確立
人的資本
  • 環境人材の育成、ネイチャーポジティブな価値観の浸透

戦略

重点項目 多様な植物性素材の創出 フードロスの削減とアップサイクル 循環型フードシステムの構築 CO2の排出削減 水使用量の削減 廃棄物の削減 生物多様性の保全と回復
リスク
  • 気候変動・生態系不安定化による原料調達・価格上昇リスク
  • 需要集中・規制強化による原料調達リスクの拡大
  • 動物性原料を取り巻く健康・環境面の懸念と供給・価格面の不確実性
  • フードロスへの対応不備・遅れによる社会やステークホルダーからのレピュテーションの低下
  • 環境規制の不適合による事業継続リスク、規制対応コストの増加
  • 気候変動に伴う異常気象による原料調達、物流、製造などバリューチェーンの各段階でのコストの増加
  • 環境規制対応、炭素税導入によるコストの増加
  • 異常気象に伴う原料調達量不足、製法の制限、生産量減少による市場・顧客が求める製品供給の停止
  • 異常気象に伴う自然災害の激甚化によるグループ会社の損失
  • 環境問題への対応不備・遅れによるステークホルダーからのレピュテーションの低下
  • 主原料の主産地における水資源枯渇・汚染に伴う収量減少と相場乱高下による原料調達コストの増加
  • 水コストの増加
  • 廃棄コストの増加
  • 規制強化・新たな規制導入による対応コストの増加、法規制違反による市場・顧客からの長期的な信用失墜、収益性・企業価値の低下
  • 主要原料の生育環境変化、原産地での生態系崩壊(花粉媒介生物の減少など)に伴う収量減少と相場乱高下による原料調達コストの大幅増加
  • 生物多様性に配慮した代替原料を使用する製品の需要の高まりによる開発・生産コストの増加
機会
  • 原料調達リスクや供給不安が高まる中、多様な植物性素材による調達先・利用用途の分散と供給安定による収益拡大
  • 環境負荷低減やサステナビリティを重視する市場ニーズを背景に、多様な植物性素材の機能性・用途提案を通じた付加価値創出
  • 食の多様化や嗜好変化を背景に、植物性素材ならではの「おいしさ・使いやすさ」を活かした用途拡大による成長機会創出
  • フードロスを削減する素材、アップサイクル製品の供給拡大による収益性の向上
  • 環境保全による持続可能な原料調達、高付加価値素材に適した生産工程導入による収益性の向上
  • 環境負荷の少ない認証油や植物性素材の供給拡大
  • 原料価格の高騰・原料調達の不安定化に伴う規制強化により認証原料(RSPO※1、RTRS※2など)の供給拡大による収益性の向上
  • 生物多様性に配慮した、代替原料(酵母油脂など)を使用する製品の供給拡大による収益性の向上
  • 外来種やGMO作物※3の逸出への対応に伴う社会的信用向上による市場・顧客の獲得
リスク・機会の財務影響 短期
中期 極高 極高
長期 極高 極高 極高
バリューチェーン 上流
自社
下流
目指す姿・目標
  • 植物性食品の広い普及と食の選択肢の拡大による食料課題解決への貢献および当社グループ挑戦領域の拡大
  • 技術イノベーションならびに副産物の再利用を通じたバリューチェーン上のフードロスおよび廃棄物削減
  • 気候変動の影響を受けにくく、環境負荷が低いサステナブルな循環型社会システムの構築に資する技術開発と市場展開

<環境ビジョン2030/2050>
2050年度目標:GHG総量ネットゼロ
2030年度目標:
スコープ1+2:GHG総排出量42%削減
スコープ3(カテゴリ1)

  • 非FLAG:GHG総排出量25%削減
  • FLAG:GHG総排出量30.3%削減
    (基準年:2020年度)
  • ネイチャーポジティブなバリューチェーンの構築
社会・環境インパクト 低減するネガティブインパクト
  • 非効率な資源の消費や廃棄物の排出
  • サプライチェーン上のCO2排出量
  • 水資源の枯渇
  • 水資源の汚染
  • 自然生態系の損失
創出するポジティブインパクト
  • 多様な食の選択肢による豊かな食シーンの提供
  • 持続的なタンパク源供給による食資源の偏在の解消と健康増進への寄与
  • 植物性食品素材の消費拡大による環境負荷の低減(CO2排出量の削減)
中計基本方針との関係性
  • 新たな挑戦領域の確立
  • 成長領域の更なる強化
  • 新たな挑戦領域の確立
  • 新たな挑戦領域の確立
  • 成長領域の更なる強化
  • 新たな挑戦領域の確立
  • 成長領域の更なる強化
  • 成長領域の更なる強化
  • 成長領域の更なる強化

PDFファイルへリンクします(183KB)

  • ※1 RSPO:Roundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議)。
  • ※2 RTRS:Round Table on Responsible Soy Association(責任ある大豆に関する円卓会議)。
  • ※3 GMO作物:遺伝子組み換え作物。

リスク管理GRI:3-3

当社グループでは、サステナビリティ課題領域「環境に配慮したものづくり」に関するリスクおよび機会を、全社的なリスク管理の枠組みの中で位置づけ、全社重要リスク項目と関連づけながら体系的に管理しています。
具体的には、本課題領域に関わるリスクおよび機会を、全社重要リスクにおけるリスク分類「戦略」「環境・人権」「調達」と連関させて整理し、事業戦略や事業継続、サプライチェーン全体への影響の観点から把握・評価しています。
これにより、環境・自然関連のリスクを単独の環境課題としてではなく、事業戦略や調達活動と一体的に捉え、実効性のあるリスク管理につなげています。

重点項目ごとに実施している具体的なリスク管理の内容については、以下の各重点項目の記載において詳述しています。

その他の社会課題へのリンク