経営企画本部長メッセージGRI:2-22
社会の変化に応え、サステナビリティを持続的な成長へつなぐ

不二製油株式会社
執行役員
経営企画本部長
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不確実性の高まる外部環境の中、気候変動や生物多様性、人権課題などのサステナビリティ関連リスクは、不二製油グループ事業に直接的な影響を及ぼしています。こうした状況を踏まえ、当社グループではサステナビリティを単なる社会的責任としてではなく、リスク管理と価値創造の両面から捉え、経営戦略と一体化した形で推進しています。
当社グループは、サステナビリティ課題を重要課題として整理し、6つの課題領域と20の重点項目を特定の上、バリューチェーン全体を通じた改善活動に取り組んでいます。2025年度は各重点項目において着実に成果を積み上げ、KPIの達成を通じて取り組みの実効性を高めるとともに、外部評価の向上にもつなげることができました。
具体的には、パーム油のサステナブル調達において農園までのトレーサビリティを96%まで向上させ、ランドスケープアプローチや衛星写真での森林モニタリングによる環境保全を推進しています。また、サプライヤーとの連携を通じた労働環境改善プログラムが、Asia Responsible Enterprise Awardsの社会的エンパワメント部門を受賞し、当社グループの責任ある調達の取り組みが国際的に評価されました。さらに、カカオのサステナブル調達においては、直接調達の全ての農家グループに児童労働監視・是正システム(CLMRS)を導入し、責任あるサプライチェーンの構築を着実に前進させています。
さらに、気候変動への対応として、2025年12月に1.5℃に整合したGHG排出削減目標について、「SBT1.5℃」認定を再取得しました。外部評価においても、CDPおよびWBAにおいて高い評価を獲得しています。これらは、当社グループが環境・社会課題への対応を、開発から購買、製造、物流、販売と情報提供に至るまでの事業活動全般で取り組んできた成果であり、企業価値向上に着実につながっているものと認識しています。
一方で、これらの取り組みを持続的な成長へと確実につなげるためには、環境・社会価値と経済価値の双方を一体的に実現していくことが不可欠です。当社グループは中期経営計画「United for Growth 2027」において、植物性素材を軸とした価値提供を成長戦略の中核に位置づけています。
植物油脂の機能を活かした新たな価値提案や乳化・発酵技術による植物性素材、製造工程の効率化やフードロス削減に貢献する素材、さらには新しい食体験を提供する植物性風味素材など、2025年度は製品および用途の拡大を通じて新たな市場機会の創出に取り組みました。これらの取り組みは、環境負荷低減や資源制約への対応を競争優位へと転換するものです。
今後は、これらの取り組みをさらに深化させ、サステナビリティを事業そのものに組み込むことで、バリューチェーン全体での価値創出を一層加速していきます。その実現に向けては、多様な人材の視点を取り入れたイノベーションと、変化に迅速に対応する組織力の強化が不可欠です。
当社グループはこれからも、サステナビリティを成長戦略へつなぐことを一層進め、サステナブルな食のバリューチェーンの構築を通じて、社会課題の解決と企業の持続的成長の両立を図り、次世代につながる食の価値を着実に実現してまいります。



