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サステナブル調達

サステナビリティ課題領域

重点項目

方針GRI:2-23

不二製油グループは、「不二製油グループ生物多様性方針」「不二製油グループ人権方針」および全てのサプライヤーを対象とした「サプライヤー行動規範」を基盤とし、主原料ごとの特性やリスクに応じた「責任ある調達方針」を体系的に整備しています。
これらの方針においては、環境負荷の低減、人権の尊重、トレーサビリティの確保を基本とし、ステークホルダーとの対話と是正・改善を通じて、サプライチェーンの継続的な強化を重視しています。

表:サステナブル調達に関する方針一覧

方針名 適用範囲 策定年
包括 不二製油グループ生物多様性方針 事業活動が影響を及ぼし得る生物多様性 2023年
不二製油グループ人権方針 事業活動が影響を及ぼし得る人々 2017年初版
不二製油グループサプライヤー行動規範 当社グループに製品・サービスを供給する全てのサプライヤー 2021年
原料別 責任あるパーム油調達方針 当社グループが購入、取引、加工、販売するあらゆるパーム、パーム核油およびパーム由来原料の全てのサプライヤー 2016年
責任あるカカオ豆調達方針 当社グループが購入、取引、加工、販売するあらゆるカカオ豆の全てのサプライヤー 2018年
責任ある大豆、大豆製品の調達方針 当社グループが調達する丸大豆、大豆たん白製品の全てのサプライヤー 2021年
責任あるシアカーネル調達方針 当社グループが調達するシアカーネルの全てのサプライヤー 2021年
個社別 不二製油株式会社 CSR調達ガイドライン(第3版) 不二製油(株)のサプライヤー 2012年初版

「責任あるパーム油調達方針」では、当社グループのサプライチェーンにおける全てのパーム油生産を対象に「森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ(NDPE)」を掲げ、人々と環境に配慮した責任ある調達を推進しています。
また、その他各調達方針においても、「不二製油グループ憲法」で定義しているミッションのもと、ステークホルダーとの双方向のコミュニケーションを通じて、社会への貢献と持続的な発展の実現を目指すコミットメントを掲げています。

ガバナンスGRI:2-12,2-13,2-14,3-3

当社グループは、取締役会の諮問機関であり代表取締役社長 兼 最高経営責任者(CEO)が委員長を務めるサステナビリティ委員会※1を設置しています。
同委員会では、環境・自然資本を含むサステナビリティ課題に関するリスクおよび機会が中長期的に事業や企業価値に及ぼす影響を踏まえ、ESGマテリアリティの各重点項目について、マルチステークホルダーの視点で審議・監督し、取締役会へ答申しています。また、各重点項目についてはコモディティ別に管掌役員を定め、方針・戦略・指標と目標※2に基づき取り組みを推進するとともに、その進捗状況をサステナビリティ委員会および取締役会が継続的にモニタリングする体制を構築しています。
これにより、サプライチェーンにおけるリスク特性の異なる各原料について、環境・人権課題を含めた実効性の高い管理を行い、持続可能な調達の実現と企業価値の向上につなげています。

表:各重点項目における管掌

重点項目 管掌
パーム油のサステナブル調達 上席執行役員 油脂事業本部長
カカオのサステナブル調達 上席執行役員 COO 兼 チョコレート事業本部長
大豆のサステナブル調達 執行役員 大豆加工素材事業本部長
シアカーネルのサステナブル調達 上席執行役員 油脂事業本部長

戦略GRI:2-6,2-24,3-3

持続可能なサプライチェーン構築の実現に向けたサステナブル調達の戦略

当社グループは、「サステナブル調達」を、農産物を主原料とする事業モデルの持続性および中長期的な企業価値に直結する重要な経営課題として位置づけています。当社グループは、原料生産地の自然環境や社会・人権状況に依存すると同時に、調達活動を通じてそれらに影響を及ぼす立場にあります。
気候変動や森林減少、生物多様性の損失といった自然資本の劣化、ならびに原料生産地における強制労働・児童労働、先住民・地域住民の土地の権利といった人権課題は、原料生産に関わる人々の尊厳や生活、地域社会の基盤、そして生態系の十全性に重大な影響を及ぼすとともに、当社グループの事業基盤にも重大な影響を及ぼし得る重要な課題です。

これらの課題が顕在化した場合には、原料の収量低下や品質・供給の不安定化、規制対応コストの増加、ステークホルダーからの信頼失墜などを通じて、事業や財務に影響を及ぼすリスクとなります。一方で、責任ある調達の推進は、生産地における生活水準向上やサプライチェーンのレジリエンス強化、信頼関係の構築を通じて、競争優位の確立および中長期的な企業価値向上につながる重要な機会でもあります。

こうしたリスクと機会を踏まえ、当社グループは、バリューチェーン全体における自然および人権への依存と影響を把握・評価し、その重要性と時間軸を考慮した上で優先順位を設定し、戦略的に取り組みを展開しています。「サプライヤー行動規範」および各原料に応じた「責任ある調達方針」を基盤に、サプライヤーとの対話と協働を通じて、生産地における環境負荷の低減と人権課題の是正・改善を継続し、持続可能なサプライチェーンの構築を目指しています。

また、本戦略の実効性を高めるため、自然資本および社会・関係資本を中心とした経営資本の強化にも取り組んでいます。森林破壊の防止や生態系の保全・回復、地域コミュニティとの協働による持続可能な土地利用の推進に加え、透明性の高い情報開示を通じてステークホルダーとの信頼関係を強化することで、サステナブル調達を事業成長と企業価値創出につなげていきます。

戦略マトリクス

不二製油グループのアプローチ

重要な理由 経営資本強化の取り組み
  • 自然資本への依存と影響(森林減少・生態系破壊)、人権リスク(強制労働・児童労働)、先住民&地域の土地の権利
  • サプライヤーとの連携による持続可能なサプライチェーン構築が不可欠
自然資本
  • 森林破壊の防止と森林再生の促進
  • 生物多様性・土壌・水資源など自然生態系サービスの保全と回復
  • 気候変動リスクの低減
  • 地域コミュニティとの協働による持続可能な土地利用
社会・関係資本
  • 課題の優先順位に基づくサプライヤーとの連携強化
  • 安定的かつ持続可能な原料調達体制の構築
  • 透明性ある情報開示によるステークホルダーとの信頼関係強化
取り組みの方向性 製造資本
  • 「サプライヤー行動規範」および「責任ある調達方針」に基づく活動推進
  • 生産地における環境負荷低減と人権課題の解決に向けた取り組み継続
  • リスクの重大性と機会の潜在性を多角的に評価し優先順位に沿って効果的な施策を展開
  • サステナブル調達による競争優位確立
知的資本
人的資本
  • プログラムやトレーニングを通じた育成支援、モニタリング
  • 方針や行動規範の浸透に向けたエンゲージメント

戦略

重点項目 パーム油のサステナブル調達 カカオのサステナブル調達 大豆のサステナブル調達 シアカーネルのサステナブル調達
リスク
  • 生態系サービスの減少や不安定化、水資源枯渇・汚染、洪水・土壌浸食など生産地における自然環境の劣化に伴う収量減少と相場乱高騰による原料調達コストの大幅増加
  • 原料調達量不足、製法の制限、生産量減少による市場・顧客が求める製品供給の停止
  • 森林破壊、泥炭地開発、人権侵害などに伴う社会的信用の低下による市場・顧客の喪失
機会
  • 規制強化により、認証油や植物性食品などのサステナブル製品の供給拡大と先行者メリットによる収益性の向上
  • 主要原料の農地環境破壊・生育環境変化対応による原料の安定調達
リスク・機会の財務影響 短期
中期 極高 極高
長期 極高 極高
バリューチェーン 上流
自社
下流
目指す姿・目標
  • 中長期目標
    森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ
  • 2030年目標
    TTP100%
    全ての直接サプライヤーに労働環境改善プログラム適用
  • 中長期目標
    森林再生、児童労働撤廃
  • 2030年目標
    児童労働撤廃
    カカオ栽培地域に対して100万本植樹
  • 中長期目標
    森林破壊ゼロ、搾取ゼロ
  • 2030年目標
    コミュニティレベルまでのトレーサビリティ確保またはRTRS認証品その他認証品での調達率100%
  • 中長期目標
    森林保全、女性のエンパワーメント支援
  • 2030年目標
    毎年6,000本植樹
    地域レベルでのトレーサビリティ:75%
    Tebma-Kanduプログラム調達比率:50% ほか
社会・環境インパクト 低減するネガティブインパクト
  • 人権侵害
  • 農家の貧困
  • 児童労働、強制労働
  • 先住民、地域住民、労働者からの搾取
  • 自然生態系の破壊や損失
  • 土地の利用の転換
  • 不適切な廃棄物による環境汚染
創出するポジティブインパクト
  • 農家の生計向上
中計基本方針との関係性
  • 成長領域の更なる強化
  • 新たな挑戦領域の確立
  • 成長領域の更なる強化
  • 成長領域の更なる強化
  • 成長領域の更なる強化

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リスク管理

当社グループでは、サステナビリティ課題領域「サステナブル調達」に関するリスクおよび機会を、全社的なリスク管理の枠組みの中で位置づけ、全社重要リスク項目と関連づけながら体系的に管理しています。
具体的には、本課題領域に関わるリスクおよび機会を、全社重要リスクにおけるリスク分類「環境・人権」「調達」と連関させて整理し、事業戦略や事業継続、サプライチェーン全体への影響の観点から把握・評価しています。
これにより、調達に関わる環境・人権リスクを個別の課題としてではなく、事業戦略や調達活動と一体的に捉え、実効性のあるリスク管理につなげています。

重点項目ごとに実施している具体的なリスク管理の内容については、以下の各重点項目の記載において詳述しています。

サプライヤーとのエンゲージメントGRI:3-3,308-2

グループ全体でのサプライヤーとのエンゲージメント

当社グループにとって、サプライヤーは持続可能な社会の実現のための鍵となるパートナーであり、サプライヤーとの共創を通じて「サプライヤー」「不二製油グループ」そして「社会」の三者が持続的に発展することを目指しています。この考えは2021年4月に策定した「不二製油グループサプライヤー行動規範」にも明文化しています。
本行動規範では、サプライヤーに対して、環境・人権に関する基本的な要請に加え、原料別の責任ある調達方針の対象となる場合、当該方針への対応を求めており、その対象は事業を展開する全ての国・地域のサプライヤーとなります。
2026年1月末時点で、この行動規範に同意したサプライヤーは約85%となりました。引き続き、同意済みのサプライヤーと協働しながら、持続可能な社会の実現に取り組んでいきます。なお、未同意のサプライヤーに対しては、理解促進と同意取得に向けた働きかけを継続していきます。

日本におけるサプライヤーとのエンゲージメント

2025年度は、調達物流の効率化とパートナーシップ強化を推進しました。
調達物流の効率化に関しては、2025年4月に施行された「改正物流効率化法(新物効法)」を遵守すべく、社内プロジェクトを立ち上げ、「荷待・荷役時間の削減」や「積載率の向上」を盛り込んだ中長期計画の策定を進めました。
併せて、2024年に策定した「物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画」に沿ってアンケート調査を実施し、荷役・荷待工程での課題を把握しました。これを受けて、ドライバーが担っていた荷下ろし・横持作業を内製化したほか、荷受時の動線を改善、さらにパレットによる荷下ろしへ切り替えることで、作業時間の短縮を図りました。
また、更なる作業時間の短縮に向けて入退場車両モニタリングシステムを導入し、荷待・荷役時間の定量的な実態把握に努めています。今後もサプライヤー各社と連携し、調達物流の更なる効率化と持続可能性の向上を推進していきます。
また、パートナーシップ強化として、国内の主要取引先106社を招き「感謝の集い」を開催しました。日頃の感謝に加え、中期経営計画、持続的なサプライチェーン構築のための物流効率化の取り組みを共有することで、サステナブルな購買・物流体制への理解と協力を呼びかけました。
併せて、「おいしい」の多様な選択肢を提案する不二製油(株)のブランド「GOODNOON」を紹介し、サプライヤーとのエンゲージメントを高める機会としました。

感謝の集いの様子

指標と目標

サステナブル調達コミットメントGRI:408-1

当社グループは、2020年6月にパーム油およびカカオ、2021年6月に大豆およびシアカーネルを対象として、サステナブル調達に関する中長期目標およびKPIを策定しました。
2025年度の中間KPIについては、ほぼ全てのコミットメントで中間目標を達成しました。
なお、一部未達成の目標については「2025年度 中間KPI達成状況」にて詳細を報告しています。

表:サステナブル調達コミットメント

原料 調達における社会課題 目指す姿・中長期目標 KPI 2025年度実績 課題解決アプローチ
2030年 2025年
パーム油 地球環境 気候変動、森林破壊、泥炭地開発、生物多様性の喪失 森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ 農園までのトレーサビリティ(TTP※1):100% TTP:85% 96%
  • 農園までのサプライチェーンの把握
  • 衛星写真による森林破壊のモニタリング
  • サプライチェーン変革プログラムの適用
  • NGOや搾油工場との協働/直接サプライヤーとのエンゲージメントによるサプライチェーンの改善(環境・人権リスク低減)
  • グリーバンス(苦情処理)メカニズムの運用
  • ランドスケープイニシアチブ※3への参画
  • RSPO※4認証油の調達
人権 強制労働・児童労働、先住民・地域住民・労働者からの搾取 労働環境改善プログラム適用率:100%(全直接サプライヤー) 労働環境改善プログラム適用率:100%(パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)※2の全サプライヤー) 83%
カカオ 地球環境 森林破壊、気候変動による生産地への影響、生物多様性の喪失 森林再生、児童労働撤廃 植樹100万本※5 植樹50万本 AGRO-MAPをパートナーとしてコートジボワールに54,308本植樹(累計719,340本※6
  • 農園のマッピング
  • 森林の保全と再生
  • 児童の保護(CLMRSの推進)
  • コミュニティ支援プログラムの実施
人権 児童労働、農家の貧困 児童労働撤廃 最悪の形態の児童労働※7ゼロ 当社グループの直接調達サプライチェーン上の農家グループの100%をCLMRS※8にてカバー
大豆 地球環境 森林破壊、生物多様性の喪失 森林破壊ゼロ、搾取ゼロ コミュニティレベルまでのトレーサビリティ確保、またはRTRS※9認証品もしくはRTRS認証に準じたその他認証品での調達率:100% 第一次集荷場所までのトレーサビリティ確保、またはRTRS認証品もしくはRTRS認証に準じたその他認証品での調達率:100% 第一次集荷場所までのトレーサビリティ確保:100% 北米・中国サプライヤーとの直接対話によるトレーサビリティ確保
人権 先住民・地域住民・労働者からの搾取
シアカーネル 地球環境 緑地の消失 森林保全、女性のエンパワーメント支援 植樹6,000本/年※10 植樹6,000本/年 12,325本
  • Tebma-Kanduプログラムの実施
  • シアの木の生息域内の緑地保全
  • エネルギー転換による環境負荷低減
人権 農家の貧困 Tebma-Kandu協同組合※11からの調達を含め、地域レベルまでのトレーサビリティ:75% 70% 97%
Tebma-Kanduプログラムからのシアカーネル調達比率※12:50% 30% 30%
西アフリカでのシアカーネル搾油・分別比率:100% 100% 100%
フジ オイル ガーナで使用する非化石エネルギー※13比率(蒸気発生用):100% 100% 98%
Tebma-Kandu協同組合の代替収入のための、当社グループ寄贈倉庫活用比率:80%※14 20% 90%
  • ※1 TTP:Traceability To Plantation
  • ※2 パルマジュ エディブル オイル(マレーシア):不二製油(株)の100%子会社の油脂製造拠点。
  • ※3 ランドスケープイニシアチブ:特定した地域について、パーム農園に限らずNGOやコミュニティ・政府などのマルチステークホルダーが参画し、地域ごと改善を図るアプローチ。
  • ※4 RSPO:Roundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議)。
  • ※5 多種多様な緑陰樹の苗木を2021年から2030年までの10年間で100万本植樹予定。
  • ※6 進捗算定方法に変更あり。具体的には、カカオのサステナブル調達「植樹100万本目標に対する進捗算定の考え方とインパクト報告」にて詳述。
    カカオのサステナブル調達>植樹100万本目標に対する進捗算定の考え方とインパクト報告

    https://www.fujioil.co.jp/sustainability/cocoa/#measuring_progress

  • ※7 最悪の形態の児童労働:Worst Forms of Child Labour(WFCL)。ILO(国際労働機関)第182号条約「最悪の形態の児童労働の禁止及び撤廃のための即時の行動に関する条約」により、子どもの安全、健康、道徳を害するおそれのある危険有害労働を禁止している。人身取引、債務労働、強制労働、児童買春、および児童ポルノ、犯罪など不正な活動、武力紛争での子どもの使用が含まれる。
  • ※8 CLMRS:Child Labor Monitoring & Remediation System(児童労働監視・是正システム)。
  • ※9 RTRS:Round Table on Responsible Soy Association(責任ある大豆に関する円卓会議)。
  • ※10 主にシアの木の苗木を2021年から年間6,000本植樹予定。
  • ※11 Tebma-Kandu協同組合:Tebma-Kanduプログラムの登録協同組合。
  • ※12 KPIを「Tebma-Kandu協同組合からのシアカーネル直接調達比率」から「Tebma-Kanduプログラムからのシアカーネル調達比率」に変更。Tebma-Kanduプログラムの考え方に基づいて当初から活動している協同組合に加えて、新たにTebma-Kanduの趣旨に賛同したパートナーからの調達数量を含める。
  • ※13 シアバターを分別した際に得られる副産物であるシアオレインをバイオマス燃料として使用。
  • ※14 地域における価値創造に関するKPI「フジ オイル ガーナの正規雇用の社員数:50%増加(2017年比)」は2022年度時点で達成したため、それに代わる新たなKPIを2024年度から設定。フジ オイル ガーナが寄贈したシアカーネル保管用倉庫のうち、空きスペースやシアシーズン以外の期間を利用して、シア以外の収穫物の保管に活用して収入を生み出している倉庫数の比率。

2025年度 中間KPI達成状況

中間KPIとした2025年度の実績は、ほぼ全てのコミットメントで中間目標を達成しました。

パーム油のサステナブル調達では、農園までのトレーサビリティ85%を掲げましたが、それを大きく上回る96%を達成しました。また、パーム油産業での人権課題に対して労働環境改善プログラム(LTP)を立ち上げ、中間KPIとして、グループ会社であるパルマジュ エディブル オイル(マレーシア)の全サプライヤー適用率100%を目指しましたが、達成率は83%にとどまりました。これはEU森林破壊防止規則(EU Regulation on Deforestationfree products:EUDR)への対応で、パルマジュ エディブル オイルにおいてサプライヤーの変更がなされたことによるものです。現在、新たなサプライヤーに対してLTP適用のためのエンゲージメントを実施中です。
カカオのサステナブル調達では、森林破壊の影響を受けているカカオ生産地域において、2030年までに100万本の植樹を目標に掲げ、その中間KPIとして2025年までに50万本の植樹を設定していましたが、2020年度からの累計植樹本数は719,340本となり、中間目標を達成しました。この内訳は、当社グループ主導の植樹活動による424,725本と、Cocoa & Forests Initiative(CFI)の枠組みのもとブラマーが自社資金で提供した緑陰樹苗木294,615本で構成されています。進捗算定の考え方については、カカオのサステナブル調達ページをご参照ください。
また、児童労働の撤廃に向けて、当社グループの直接調達サプライチェーン上の農家グループの100%を児童労働監視・是正システム(CLMRS)にてカバーしています。
大豆のサステナブル調達では、森林破壊・労働搾取などのリスクに対応するため、トレーサビリティの確保に努めており、中間KPIとした一次集積所までのトレーサビリティ確保を100%達成し、今後の地域コミュニティレベルでのトレーサビリティ達成に向けて、各調達産地とのエンゲージメントを始めています。
シアカーネルのサステナブル調達においては、森林保全として掲げた6,000本の植樹をこれまでに毎年達成しています。また、女性のエンパワーメント支援としてTebma-Kanduプロジェクトを通じた各種支援を継続するとともに、環境負荷を低減する取り組みとして、シアカーネルから搾油する際のエネルギーを非化石エネルギーに切り替えました。現状の仕組みではボイラーの始動時に化石燃料を使用する必要があり、目標の100%とはいかないものの、定常運転時は全て非化石エネルギーで運転しており、98%まで達成することができました。
各産地の状況に応じて設定した目標の達成にあたっては、当社グループだけでなく、サプライチェーン上のさまざまなステークホルダーや、行政、NGOなどと協力しており、2030年のKPI達成に向けて、引き続き積極的に取り組んでいきます。

各コミットメント達成に向けた取り組みの詳細については、以下の各重点項目のページをご確認ください。