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不二製油株式会社 CSR調達ガイドライン

制定日:第1版 2012年8月
改訂日:第3版 2021年11月

はじめに

平素より、当社の事業活動にご協力頂きまして、誠に有難うございます。

不二製油グループのミッションは、おいしく健康的な食の素材を通して、人々の食の歓びと健康に貢献し続けることであり、私たちの社会的責任と考えています。
この考えに沿って、私たちは、事業活動を通じて社会に貢献することに努め、すべてのステークホルダーと連携しながら社会の持続可能な発展を促進します。

私たちにとってお取引先様は、SDGs(持続可能な開発目標)に代表される持続可能な社会の実現のための鍵となるパートナーです。私たちはお取引先様との共創により、「お取引先様」と「当社」、そして「社会」の三者が持続的に発展することを目指します。
事業活動を通じて社会貢献し続けるためには、お取引先様よりご協力を賜り、積極的な双方向のコミュニケーションと相互に連携したサプライチェーン全体での取り組みが重要で あると考えています。

2021年4月、不二製油グループは、グループ共通の調達に関する包括的な考え方を全てのお取引先様にお伝えすることを目的に、既存の各ガイドライン・方針の上位方針となる「不二製油グループ サプライヤー行動規範」を策定しました。
それに伴い、同行動規範のお願い事項の反映と、日本エリアに属する当社のお取引先様へのお願い事項の具体化を目的に、CSR調達ガイドラインを改訂いたしました。

「CSR調達ガイドライン(第3版)」は以下の2項目より構成されています。

  1. 購買基本方針:原材料調達の考え方
  2. CSR調達ガイドライン:お取引先様に遵守いただきたい具体的事項

お取引先様には「CSR調達ガイドライン(第3版)」をご理解頂き、当社との共栄を果たすべくご理解とご協力を賜ります様にお願い申し上げます。

1.購買基本方針

私たちは当社製品のために必要となる原材料の全てを以下の考え方に沿って調達します。
お取引先様と方針を共有することで持続的発展が可能な社会に貢献すべく活動します。

(1)法令・倫理の遵守

私たちは関係各国・地域の法令を遵守します。
お取引先様との契約を誠実に履行し、調達に関わる重要な情報を適切に管理します。

(2)品質・安全性の確保

私たちはお客さまに安心して頂ける様に品質と安全性を優先した調達を実施します。

(3)リスクマネジメント

私たちは事業継続の観点から、大規模災害や感染症の流行等の予期せぬクライシス発生時においてBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)に沿った調達を目指します。

(4)環境への配慮

私たちは常に地球環境へ配慮し、調達活動を行います。
原料・水・エネルギーの効率的な利用、温暖化防止、廃棄物の削減、生物多様性に配慮した原材料調達などに努め、事業活動と環境の調和を図ります。

(5)人権の尊重

私たちは基本的人権を尊重し、あらゆる差別を排除し、安全で健康な職場環境の維持・向上に努め、強制労働・児童労働・不当な低賃金労働等の防止に取組みます。

(6)公平・公正

私たちは自由な競争を制限する行為や不適切な利益供与や受領を拒否します。
公平・公正な取引の下、良い品質の原材料を適正な価格で安定調達します。

(7)パートナーシップ

私たちはお取引先様との共創活動を通じて共存・共栄を果たして行きます。

(8)社会的責任

私たちは持続的発展が可能な社会とするために不二製油グループ憲法の「人のために働く」を実践することで「食の素材の可能性を追求し、食の歓びと健康」に貢献します。

2.CSR調達ガイドライン(お取引先様へのお願い事項

私たちは購買基本方針に則り、以下の「CSR調達ガイドライン」を策定します。
お取引先の皆様に遵守いただきたい内容を記載しておりますので、ご確認くださいますようお願いいたします。

(1)「企業倫理・コンプライアンス」

事業活動を行なう各国・各地域の関連する法令及び社内法規は勿論のこと、社会規範を遵守するとともに、企業倫理に基づく誠実な業務の遂行をお願いいたします。また、反社会的な勢力・団体とは取引を行なわないようにお願いいたします。

  1. コンプライアンス体制の確立
    企業理念・法令遵守を啓蒙、推進する(組織等)体制の整理をお願いいたします。
  2. 事業活動に適用される全ての法令・条例の遵守
    全社の方針・行動規範等で全社員に周知徹底し、担当部署による自己点検や、担当以外による点検(内部監査等を含む)等を行ない、問題ないことの確認をお願いいたします。
  3. 内部監査の実施
    担当部署(または担当者)を規定等で定め、定期的な社内調査・内部監査を行った上で問題ないことの確認をお願いいたします。
  4. 不正行為の予防
    通報窓口設置、通報者保護に関する施策を明文化し、それらを周知させ、不正行為防止に積極的な対応をお願いいたします。
  5. 反社会的な個人・団体に対する取引の禁止
    関係は一切持たず、行動規範等で禁止行為として周知徹底をお願いいたします。

(2)「適正な品質・価格・安定供給」

安定的な供給体制の下、安全で優れた品質、市場競争力のある価格で納期を確実に守り製品・サービスおよび情報を提供頂きますようお願いいたします。

  1. 食品衛生法の法令や条例を遵守
    社内規程・マニュアル等を整備し、食品衛生法を遵守するとともに、品質保証部等の専門部署を設置し、最新情報を入手して各部門への周知徹底をお願いいたします。
  2. 品質マネジメントの構築・運用
    ISO9001 或いはそれに相当する認証の取得(過去 3 年以上継続中)をお願いいたしま す。食品及び食品添加物等の場合は FSSC22000・ISO22000 或いは HACCP と ISO9001 等 のマネジメントシステムの組合わせ、食品安全に関わる管理手法によって継続的な安 全性の確認・確保への取組みをお願いいたします。
  3. 品質・安全性のリスク管理
    取扱う製品や商品の品質・安全性に関するリスク管理について社内規程・マニュアル等に明記し、定期的に確認し、全社員への周知をお願いいたします。リスク管理活動により、重大事故が発生した場合の対応体制の構築をお願いいたします。
  4. クレームの原因調査と再発防止
    品質管理部等の専門部署により原因調査を行い、再発防止を図るようお願いいたします。
  5. 原料の透明性(原産国、製造工場の開示等)
    品質保証書等のシステム管理を行い、変更有無の管理徹底と迅速な案内をお願いいたします。
  6. 納入原料の諸外国法規適合の調査・把握
    海外法規担当者の配置をお願いいたします。(品質管理部署等の対応でも可)
  7. 優位性ある価格提案
    原料調達から製品納入までの徹底したコスト管理を行ない価格低減努力が継続対応できる環境を整え、競争力のある価格提案をお願いいたします。
  8. 安定供給の仕組み
    需要の変化に対応するのに充分な供給能力を持ち、突発的な需要変化に柔軟に対応できる体制の整備をお願いいたします。

(3)「リスクマネジメント」

リスク管理体制構築によるリスクの未然防止と大規模災害等の不測の事態への迅速な対応とともに、的確な情報開示をお願いいたします。

  1. 大規模災害等の不測の事態を想定し、BCPを事前に検討し、災害時には調達メーカーと連携し迅速な対応と情報開示をお願いいたします。
  2. 災害時の代替品確保:メーカー対応が不透明な場合は、自社倉庫或いは契約倉庫に 一定量の在庫を持つ等、供給の寸断を防ぐ運用をお願いいたします。

(4)「環境への配慮」

事業活動により生ずる環境への負荷低減に努め、環境保全活動を推進し、継続的に改善が出来る体制の構築をお願いいたします。

  1. 環境マネジメントの構築・運用
    ISO14000 認証或いは、それに相当するマネジメントシステムの構築・運用をお願い いたします。
  2. 温室効果ガスの排出量削減
    削減目標を定め、計画を立案し、継続的な削減をお願いいたします。
  3. 廃棄物の削減
    削減目標を定め、計画を立案し、継続的な削減をお願いいたします。
  4. 排出する水質・大気に関する法令や条例の遵守
    法令基準より厳しい自主目標を設定し、削減活動の実施をお願いいたします。
  5. 環境に配慮した原材料の調達
    目標を定め、計画を立案し、継続的な優先購入をお願いいたします。
  6. 省エネルギーの取り組み目標を定め、計画を立案し、継続的な省エネをお願いいたします。
  7. 化学物質の管理
    社内規定・マニュアル等を整備し、全社員への周知をお願いいたします。法令等で指定された化学物質について適切に管理する仕組を持ち、定期的に運用し問題のないことの確認をお願いいたします。

(5)「人権の尊重・労働安全衛生への配慮」

基本的人権を尊重し、あらゆる差別を排除し、安全で健康な職場環境の維持向上に努め、強制労働・児童労働・不当な低賃金労働を防止するようお願いいたします。

  1. 強制労働の禁止
    全ての従業員をその自由意志で雇用し、強制労働や人権侵害が発生しないかを確認するため、行動規範等の仕組みを整備し、これらを一切行わないように周知徹底をお願いいたします。
  2. 児童労働の禁止
    あらゆる形態の児童労働を利用しないようお願いいたします。15 歳未満の児童を雇用しない事と18 歳未満の児童に危険で有害な労働に従事させない事をお願いいたします。
  3. 求人雇用に於ける差別の禁止
    各国・地方の法令や文化を尊重し、いかなる関係者に対しても、人種・民族・国籍・宗教・信条・出身地・性別・年齢・身体障害等を理由に雇用機会、採用、昇格 報酬などの処遇で差別をしないことを、全社方針・行動規範等で周知徹底をお願いいたします。
  4. 非人道的扱い・ハラスメントの禁止
    従業員の人権を尊重し、職場からセクシャルハラスメント・虐待・体罰・精神的攻撃・暴言等のパワーハラスメントを撤廃することを全社方針・行動規範等での周知徹底をお願いいたします。 また、内部通報制度等の仕組みの整備をお願いいたします。
  5. 労働時間
    法令で定められた限度ないしは労使で締結された協定を超過しないよう、社内規定・マニュアル等が整備され、全社的に周知されていること。また、法令で定められた限度ないしは労使で締結された協定内の管理を各部署で行い、問題ないことの確認をお願いいたします。
  6. 適切な賃金
    諸手当含め規定化し、最低賃金以上を支払い、不当な減額が起こらないよう、社内規定・マニュアル等を整備し、社内に周知をお願いいたします。
  7. 職場の安全衛生確保
    安全衛生方針を整備し、全社員への周知をお願いいたします。また、職場において就業中に発生する事故や健康障害等の安全リスク、人体に有害な生物や化学物質および騒音や悪臭などの衛生に関するリスクを定期的に評価する仕組みを整備し、適切な対策を講じるようお願いいたします。
  8. 労働災害・労働疾病
    労働災害や労働疾病(健康障害)発生時には、緊急処置を施す体制を整え、適切な対策を講じられる体制の構築をお願いいたします。
  9. 従業員の健康管理
    社内規定・マニュアル等を整備し、健康障害の発生を未然に防止する取組みを行ない、法令に定める検診項目を含め従業員に対する健康診断等の定期的な実施をお願いいたします。加えて、健康経営の積極的な取組みをお願いいたします。

(6)「公正取引」

市場の自由な競争を制限する行為や、不適切な利益供与や受領を行わないようお願いいたします。他社の特許権、商標権、著作権などの知的財産権を尊重し、侵害することのないようお願いいたします。

  1. 公平で公正な取引
    会社の方針・行動規範等で周知徹底し、下請法の厳守、不正行為の予防等の管理体制の整備をお願いいたします。
  2. 汚職・贈賄などの禁止
    政治・行政と健全かつ正常な関係を保ち、賄賂や違法な政治献金などは行わないよう、社内規程・マニュアル等を整備し、全社員に周知をお願いいたします。
  3. 不適切な利益供与および受領の禁止
    不適切な利益供与および受領が一切ないよう、社内規定・マニュアル等を整備し、全社員への周知をお願いいたします。
  4. 知的財産の尊重
    社内規程・マニュアル等を整備し、全社員に周知をお願いいたします。事前調査や管理で不正使用、侵害行為はしていないことの確認をお願いいたします。

(7)「情報セキュリティ」

個人情報、機密情報を適切に管理、保護する体制を整えるとともに、コンピュータネットワーク上の脅威に対する防御策を講じて頂くようお願いいたします。

  1. コンピュータネットワーク脅威に対する防御
    ネットワークファイアウォールの設置、スパムメール対策など防御策を講じ、自社及び他社に被害を与えないように運用管理をお願いいたします。
  2. 取引を通じて得た顧客・第三者の機密情報・個人情報の漏洩防止
    情報の漏洩防止を方針・基準で周知徹底をお願いいたします。

(8)「社会貢献」

良き企業市民として、持続可能な国際社会・地域社会の発展に寄与して頂きますようお 願いいたします。

  1. 国際社会・地域社会の発展に貢献できる自主的活動の取り組みをお願いいたします。

(9)「貴社のお取引先様への CSR の浸透」

利益の追求だけでなく、従業員、消費者、地域社会、環境などに配慮した社会貢献等、多岐に及ぶ経営理念を明文化し、社内で周知させるとともに、サプライチェーンのさらに上流の事業者様に対して共有・伝達いただくようお願いいたします。

  1. CSR 調達ガイドライン 自社の CSR 調達方針を定め、貴社のお取引先様への理解と共有を図り、定期的に実施状況の確認をお願いいたします。