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健康経営

考え方

2017年1月、不二製油グループが積極的に健康経営に取り組むことを示す「不二製油グループ健康経営推進宣言」を表明しました。
不二製油株式会社は本宣言に基づき、従業員の健康増進のためのさまざまな施策を展開しています。従業員が自ら健康維持・増進に取り組めるよう、有効な情報やプログラムの提供を行うことで、従業員がイキイキと働く健康文化を作っていきます。

不二製油 健康経営推進宣言

不二製油グループ憲法のビジョンに「植物性素材でおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来を共創します」と掲げています。このビジョンのもと、2017年より「健康経営推進宣言」を発出し、健康は本人・家族の幸せだけでなく、企業力を高める重要な要素と捉え、積極的に健康経営に取り組んでいます。
健康経営は従業員の健康と幸せを第一義の目的と考えており、この度、更に踏み込んだ施策を進めます。まずは事業所敷地内及び、就業時間内を全面禁煙とし、従業員の健康維持・疾病予防および受動喫煙防止を図ります。
大切な従業員の健康を守るために、生活習慣病予防やメンタルヘルス不調の予防などの施策を通じて、健康維持・増進に努め、企業価値のさらなる向上を目指します。
そしてこれからも、従業員はもとより、あらゆる人と地球の健康に貢献していきます。

不二製油株式会社代表取締役社長 大森 達司

健康経営優良法人 大規模法人部門に認定

不二製油株式会社は、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業として、経済産業省および日本健康会議による認定制度「健康経営優良法人 大規模法人部門」に、2017年より8年連続で認定されています。
健康経営銘柄2023

不二製油(株)の推進体制

不二製油(株)の推進体制

健康経営戦略

健康経営戦略マップ

不二製油では、健康経営で解決したい経営上の課題に対して、健康経営の実施により期待する効果や具体的な取り組みのつながりを図示しています。つながりを整理するツールには、経済産業省が策定した「健康投資管理会計ガイドライン」で公表されている「戦略マップ」を活用しています。

重点施策と目標・実績

従業員が生き生きと元気に働くことにより「おいしさと健康で社会に貢献する、食の未来創造カンパニー」の実現に向けて、「生活習慣病該当者率の低減」「メンタル不調に起因する休業者率の減少」を掲げています。その取り組みの根幹として、健康診断受診率及び二次健診受診率100%、保険指導実施率100%、ストレスチェック受検率100%を目標に掲げています。また「健康管理システム」を導入し、健康データを見える化することで、従業員が自身の健康診断結果などの、病気に関するデータの推移を確認できるようにしています。

重点施策と目標・実績
  • 除外対象は海外駐在、妊産婦、6か月以上の長期入院等
  • 2020年度のみ、対象者への指導延べ数
  • 収縮期血圧<120mmHgかつ拡張期血圧<80mmHg
  • 収縮期血圧<140mmHgかつ拡張期血圧<90mmHg
  • 2022年度よりアンケートの質問内容改訂
  • 生活習慣起因の心疾患・脳血管疾患による14日以上の休業日数
  • 2022年 WHO-HPQ 2023年〜 東大1項目版
  • ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度と相関の高い独自の調査票で測定した偏差値(高いほど良好な状態を示す)

主な取り組み

健康経営に関するさまざまな取り組み・施策の中からいくつかをご紹介します。

各種相談窓口の設置

健康管理室では、栄養相談・睡眠相談・女性の健康相談・家族の健康相談など各種相談窓口を設置し、従業員をサポートする体制を整えています。
外部機関と連携し、個人が特定されることなく婦人科・不妊等の無料相談や無料検査を受けられるようにしています。
社外のカウンセラーによる相談日を各事業所で設けています。社内の支援体制に加え、社外の第三者にも気軽に相談できる環境を整えています。

ライフキャリアカウンセリング

産業カウンセラー・キャリアコンサルタントが常駐し、従業員のライフキャリアサポートを行います。自己キャリアメイキング、仕事と治療の両立、ワークライフバランス、業務内容や人間関係、ハラスメントなど、従業員は自由にいつでも相談できます。(キャリア採用者とは入社3か月後に面談し、不二製油の全従業員がそれぞれ活躍できるようサポートしています。)

コミュニケーションセミナー

従業員同士の人間関係のストレスを減らすため、カウンセラーによるコミュニケーションセミナーを実施しています。部署ごとで開催して同僚とコミュニケーションの特徴に気づきあったり、今後の業務でのコミュニケーション改善に取り入れてもらいます。
オープンセミナーとしての開催もあり、所属部署など関係なく従業員が自由に選択して受講できるようになっています。自分のコミュニケーション力を高めるために活用することができます。

各種相談窓口の設置 / ライフキャリアカウンセリング

健康関連セミナー

2023年に「健康白書」を発行し、従業員に対する健康経営指針を明確にしました。この白書では「身体的・精神的・社会的・いきがい」を大切にしてこそ、不二製油の目指す健康は実現するということを伝えています。
2024年7月には「高血圧について」、2024年10月には「不妊治療の基本」
2025年7月には「オーラルケア」をテーマとした講話を実施しオンラインを含めて計157名が参加しました。11月には精神科医による「メンタルヘルス」をテーマとしたセミナーを開催予定です。

自分や家族・同僚の健康について考え、健康に触れる時間を増やすことで、従業員一人ひとりの健康意識の向上を図り、心身ともにいきいきと働ける職場づくりに努めています。

健康関連セミナー

健康関連イベント

2024年度より、血管年齢・自律神経・野菜摂取量(ベジチェック)の測定ができる健康イベントを年2回開催しています。ベジチェックでは、管理栄養士から測定結果を基に、1日の野菜摂取量や栄養について説明を受け、従業員の意識づけにつなげています。測定の翌日には社員食堂で野菜を多く取り入れたメニューを提供しており、「知る」から「行動する」への一歩を後押ししています。
2024年度は各回約140名の方が参加されました。2025年度も5月開催時に145名の方が参加され、自身の健康状態を知る機会として活用いただいています。今秋も開催を予定しています。

健康関連イベント

健康コラム

従業員に知っておいてほしい健康知識や、従業員の健診結果に基づいたデータ統計などを「健康コラム」にまとめ、毎月社内イントラネットや事業所内サイネージに掲載しています。各事業所安全衛生委員会では医療スタッフがコラムの内容を深堀りして説明し、従業員のヘルスリテラシー向上に繋げています。

禁煙

従業員の健康保持・増進と快適な職場環境づくりの一環として、2025年度より就業時間内の全面禁煙を実施しています。
2024年度に先行導入した東京支社での取り組みに続く形で、より健康的で安全な職場の実現を目指しています。
希望者には保健医療スタッフによる6か月間の禁煙支援プログラム「卒煙プログラム」を提供しており、現在9名が積極的に禁煙に取り組んでいます。
また、伊藤忠連合健康保険組合が提供するオンライン禁煙プログラムへの参加も推進しており、毎年一定数の参加があり、継続的な取り組みとなっています。(秋にも募集予定)
禁煙支援を通じて、社員の健康と働きやすさを両立させる「健康経営」を推進し、持続可能な企業成長と社会貢献を目指しています。

健康コラム

運動機能測定会

2023年度より、阪南事業所では大阪河﨑リハビリテーション大学の健康づくりの専門家に来ていただき、腰痛予防などを目的として体組成、ロコモチェック、柔軟性、筋力測定などのヘルスチェックを半年ごとに行っています。
2025年5月には、骨密度測定を新たに導入し、167名の従業員が参加しました。測定後には、専門家から個別アドバイスをいただき、自身の身体の状態を理解する機会として好評を得ています。なお、これらの活動内容は学術論文(Imaoka et al: 2025)として公表されており、職場での健康づくりの先進的かつエビデンスを有する実践例としても注目されています。
2024年度からは千葉工場、関東工場でも保健医療スタッフによる転倒予防を目的とした運動機能測定会を実施し、計128名の従業員が参加しました。
今後も従業員の高齢化や事務職の運動不足による衰えを継続測定で意識する場としていきます。

運動機能測定会
運動機能測定会

運動

2025年度より、従業員の健康維持やストレスケアを目的に、外部のヨガインストラクターによるヨガ教室を月一回社内で開催しています。業務の合間に身体を動かすことでリフレッシュできる時間として、参加者からも好評を得ています。一人ひとりが気軽に健康づくりに取り組める、そんな職場環境を目指しています。
伊藤忠連合健康保険組合のウォーキングキャンペーンが行われ、 2024年度は春・秋で計71名、2025年春は39名が参加しました。従業員が楽しみながら健康増進に取り組める機会を提供しています。

健康コラム

Inbodyの設置

従業員の高齢化や変則的な働き方による生活習慣病(メタボリックシンドローム)の予防、自身の体成分を把握する手段として、阪南事業所の健康管理室内にInbodyを設置しています。
2024年度は388回、2025年度は7月時点で178回の測定実績があり、自主的に測定を実施される方が増えています。
自分の体の現状を知り、従業員自身が健康増進へさらに意識向上を図れるように取り組んでいます。

運動機能測定会

自社製品を活用した健康メニューの提供

2022年度に関東工場、千葉工場、阪南事業所内に設置している食堂を全面リニューアルし、食の面からも従業員の健康をサポートしています。
大豆ミートなどの自社製品を使ったメニュー(F-lunch)を提供し、愛社精神の醸成につながるだけでなく、食習慣改善意識の向上や、人と地球の健康にも貢献しています。

V.O.S.メニューの提供

2024年度より、「V.O.S.メニュー(※)」を社員食堂で提供し、従業員が日々の食事から自然に健康を意識できる環境づくりを推進しています。今後も、社員が“美味しく・楽しく・健やかに”働ける職場づくりを目指します。
※V.O.S.:野菜(Vegetable)、適油(Oil)、適塩(Salt)の量に配慮したヘルシーメニューで、大阪府が基準を設けて推奨しているものです。

運動機能測定会

地域を巻き込んだ活動

マルシェ

不二製油は、農業を通じて社会貢献活動(就労困難者就労支援・障がい者雇用)を進める株式会社 泉州アグリ を応援しています。毎週木曜日の夕方に阪南事業所内でマルシェを展開し、その日採れた新鮮な野菜を販売しています。毎年新入社員も一緒にトウモロコシの作付けを行い、収穫後の販売にも協力しています。
新鮮な野菜で従業員の健康と地産地消で地域への貢献につながることを狙いとしています。

マルシェ

つげさんプロジェクト

貝塚市、大阪河﨑リハビリテーション大学、不二製油が共同で取り組むフレイル・ロコモ・認知症予防プロジェクトです。地域在住高齢者への自助・共助・公助を具現化した取り組みとして評価され、数々の賞を受賞しています。2025年には大阪・関西万博、大阪ヘルスケアパビリオンリボーンステージにて成果発表を行いました。

つげさんプロジェクト

食育活動

次世代を担う子どもたちに、世界の食糧問題や食の大切さを学び、人と地球の健康を考える「食育プロジェクト」を2014年度から放課後NPOアフタースクールと協働で実施しています。
また、大豆・パーム・カカオの不二製油3大主原料を題材に「身近な食を通して持続可能な世界を考える」講義を、教育機関などで行っています。2025年6月には大学生と共に農水省のイベントを通して「食育推進大会」にも出展し、消費者の皆さんに食の大切さを知っていただきました。
2025年夏には関西万博のORA外食パビリオン「宴~UTAGE~」 において「ミライチョコスクール」と題してたくさんの人にチョコレートの未来について学んでいただきました。

食育活動

看護実習の受け入れ

2023年度より、地元の専門学校の看護学生実習を受け入れています。2025年は4日間で、8名の学生に学んでいただきました。
健康管理室内での医療スタッフの業務の見学や、従業員へのインタビューを通して、実際に社会で働く人々への看護の役割を学ぶ場を提供しています。

泉佐野保健所 地域・職域連携推進会議

泉佐野保健所が主催する「地域・職域連携推進会議」に参画し、2024年度より、自治体や企業と連携して健康づくりに取り組んでいます。この取り組みは、社員が定年後も地域でいきいきと健康に暮らしていけるよう、在職中から地域での生活を見据えた健康習慣の定着を目指すものです。
職域から地域へのスムーズな移行を支えるため、行政・地域との連携を継続し、持続可能な健康づくりを進めていきます。

看護実習の受け入れ

健康白書