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中国、アジアからヨーロッパ、アメリカへ

 大豆の生産面では20世紀初頭まで、中国、朝鮮、日本だけで大規模生産が行われていました。ヨーロッパは、オーストリア、ルーマニア、ブルガリアで小規模生産が行われましたが、当初から輸入でまかなえる需要量であったため積極的に栽培するには至りませんでした。アメリカでは第一次大戦時からノースカロライナ州の南部で栽培が始まり、大豆がササゲやトウモロコシよりも干害や多湿害に強いことがわかったため、大戦後の1919年から大豆の生産規模を拡大し、第二次大戦後には生産量、輸出量とも世界一になりました。その後ブラジルでも生産が始まり、現在では、ブラジル、アメリカ、パラグアイが代表的な生産国となっています。

 一方、世界の大豆輸入量1位は中国で、2位EU、3位メキシコと続きます。日本は6位で世界の輸入量の2% 、約350万トンを輸入しています。日本が輸入している大豆はアメリカ産が7割を占めていて、以下ブラジル、カナダ、中国になります。

 近年、世界の大豆生産量、消費量はともに増加傾向にあります。海外での大豆の用途は食文化上そもそも大豆を食べる習慣が無かったため主に食用以外でしたが、和食ブームも広がり、豆腐や豆乳の消費量はヨーロッパ、アメリカでも増加しています。世界で展開している大手カフェチェーンでも豆乳を使用したメニューが見られるようになりました。さらに大豆食品は、ベジタリアン、ヴィーガン向けの食品として注目されてきましたが、近年は食の多様化が進み、植物性食品を中心とした食事に利用されるなど、需要も高まっています。