グループ会社一覧

労働災害および物的事故の低減

サステナビリティ
経営

ESGマテリアリティ

人的資本と労働安全

サステナビリティ課題領域

重点項目

課題認識

製造業をはじめとする多くの産業において、労働災害の防止と安全な職場環境の確保は、従業員の生命と健康を守る上で極めて重要な社会課題です。とりわけ、食品製造事業においては、加熱・圧力設備や油脂原料のほか、溶剤等の各種化学物質を取り扱う工程を含むため、重大な事故につながる潜在的リスクを内在しており、ひとたび重大な労働災害が発生した場合、個人への影響にとどまらず、事業活動や地域社会、企業の社会的信頼にまで大きな影響を及ぼす可能性があります。
このような認識のもと、従業員の安全を確保することは企業に求められる最も基本的かつ重要な社会的責任であり、不二製油グループにおいても、持続可能な経営を行う上での前提条件であると位置づけています。
「不二製油グループ憲法」に掲げるバリュー(私たちが行動する上で持つべき価値観)の最初に掲げている「安全と品質、環境」の中でも、特に「労働安全」は持続的成長を支える最優先課題です。当社グループは、体系的かつ継続的な労働安全衛生活動の推進を通じて、従業員の健康と安全の確保に取り組んでいます。

リスク管理の取り組みGRI:403-1,403-2,403-4,403-7

労働安全衛生マネジメント

労働安全衛生監査

国内および海外グループ会社の生産拠点において、毎年計画的に労働安全衛生監査を実施し、潜在リスクの把握と管理レベルの向上に取り組んでいます。
2025年度は国内生産拠点8ヵ所を対象に、不二製油(株)の安全品質環境監査室 安品環監査チームが監査を実施しました。海外の生産拠点については、過去の監査評価結果を踏まえて監査計画を策定しており、2025年度は12拠点を対象に生産性推進部が監査を行いました。また、監査を実施した各拠点では、指摘事項の是正完了後に進捗確認およびフォローアップを実施しています。こうした「監査・是正・フォローアップ・再監査」のサイクルを継続的に運用することで、労働災害の未然防止と安全管理水準の継続的な向上を図っています。

不二製油(張家港)有限公司 の監査風景

多言語での注意喚起

海外グループ会社では、使用言語が異なる従業員も安全に業務を行えるように、安全に関する注意喚起を多言語で表示しています。

フジ グローバル チョコレート(M)(マレーシア)での表示例

労使間の対話

労働安全衛生に関するリスク管理と対策を評価、改善するために、労使間の対話を重視しています。例えば不二製油(株)では、労働協約に基づき「労働安全衛生委員会」を毎月開催し、労働安全衛生に関する従業員の期待や懸念について協議しています。

マネジメントシステム認証の取得

品質や食品安全のマネジメント体制を構築し、適切に管理・改善していくため、国際的な認証の取得に取り組んでいます。
マネジメントシステム認証の取得状況は、以下のページをご参照ください。

サプライヤーの安全衛生

2021年4月に公表した「不二製油グループサプライヤー行動規範」※1では、「労働安全衛生」の項目において、全ての労働者に対する安全で衛生的な職場環境の提供、法令遵守およびリスク管理の徹底を求めています。本規範に基づき、全サプライヤーに対して本方針への理解と同意書の提出を要請しています。また、国内グループ会社のサプライヤーを対象とした「CSR調達ガイドライン第3版(2021年11月改訂)」※2においても、「人権の尊重・労働安全衛生への配慮」の項目で、安全で健康的な職場環境の維持・向上を求めています。これらの要請事項については、国内グループ会社が実施するアンケートを通してサプライヤーの対応状況を確認しています。

教育GRI:403-3,403-5

当社グループは、生産拠点での労働災害の防止を重要な課題と考え、対策に努めています。特に、作業の中で災害につながる不安全な行動や状態がないかをチェックし対策を講じるとともに、リスクマネジメントのPDCA推進とヒヤリハット活動、SOC活動などを実践し、全社一丸となって労働災害防止に取り組んでいます。

  • ※ SOC活動:安全観察カード(Safety Observation Card)を使用し、危険箇所や安全上の懸念がある箇所を提案する活動。

安全に関する情報の発信

当社グループは、グループ全体での従業員の安全に対する意識向上が重要と考え、グループ内で発生した労働災害の情報発信、注意喚起を行っています。各グループ会社では電光掲示板や情報発信掲示板を設置し、日々安全について注意を呼びかけています。

安全意識向上教育

危険に対する感受性を高めることが安全意識の向上につながるという考えから、不二製油(株)と不二製油(張家港)有限公司(中国)には体感教室を設置し、海外グループ会社では危険体感ができるVRデバイスの体験を順次実施しています。VRデバイスは不二製油(株)および不二製油(肇慶)有限公司(中国)に常設しています。
国内グループ会社では、過去の歴史や災害に学び、ルールを守り失敗を繰り返さないことを目指した安全教育および危険体感教室を実施しています。2025年度は、441名が危険体感教室を受講し、安全意識向上を図っています。

さらに、自然災害などの有事に備えた訓練の実施や、停電時の避難にも有効なセンサーライトの設置など、安全安心に働くための環境づくりに取り組んでいます。
海外グループ会社では、緊急訓練や危険予知訓練の有効性の教育、安全伝承活動※1、安全ミーティング※2など、さまざまな安全活動を進めています。

フレイアバディ(タイランド) におけるVRデバイス体験

  • ※1 安全伝承活動:過去に発生した労働災害とその対策を後世に伝え、従業員の安全意識の向上を図る活動。

    ※2 安全ミーティング:作業開始前にその日に注意しなければならない安全事項など、作業員に周知するためのミーティング。

指標と目標

〇:目標に対して90%以上達成、△:目標に対して60%以上達成、×:60%未満

2025年度目標 2025年度実績 自己評価
重大災害※1ゼロ 重大災害:1件
(フジオイルガーナで1名の死亡事故が発生)
×
重大物的事故※2ゼロ 重大物的事故:0件
  • ※1 重大災害:死亡事故、四肢等に後遺症の残る事故、長期入院(60日以上)事故。

  • ※2 重大物的事故:公的機関から全工場停止の指示を受ける爆発・火災・物的事故。

考察

重大災害である死亡事故発生に際しては不二製油(株)の油脂事業本部長および安全品質生産技術本部長、生産性推進部が現地を訪問し、フジオイルガーナとともに、原因究明、再発防止策の立案、現地従業員への安全教育を行いました。グループ各社に対しても対策、安全教育実施の通達を行い、同様の事故防止に努めました。
また、安全意識向上のためにグループ内で発生した労働災害や物的事故の情報を共有することで類似災害防止に努めています。VRデバイスを使用することで通常では体験することができない危険を体感することが安全意識の向上に寄与していると考えられます。海外グループ会社でのVRデバイスによる安全体感教育を継続し、安全意識の向上を推進していきます。

Next Step

2026年度も重大災害ゼロ、重大物的事故ゼロを目標としています。目標達成に向け、従業員の安全意識を向上させることが課題と考えています。この課題への対策として、2026年度も以下の施策に取り組みます。

  • グループ内で発生した労働災害、物的事故の情報共有による類似災害の防止
  • グループ会社間における安全情報共有の促進
  • VRデバイスを利用した安全体感機器の導入など、安全意識の向上に役立てる取り組みの継続