製品安全と品質管理の徹底
サステナビリティ
経営
ESGマテリアリティ
食品安全と健康
サステナビリティ課題領域
重点項目
課題認識
世界的な人口増加や食のグローバル化が進む中、食品の安全性や品質に対する社会的関心は年々高まっています。食品事故や品質問題は、消費者の健康に直接的な影響を及ぼすだけでなく、フードサプライチェーン全体への信頼を損なう要因となり、企業や産業に大きな社会的影響を与えるリスクがあります。このような状況の中で、食品原料・食品素材を供給する企業は、フードサプライチェーンの一員として、食の安全と品質確保において重要な役割を担っています。不二製油グループもまた、製品設計から原料調達、製造、出荷を経て、最終的に消費者が口にするまでの一連のプロセスに関与しており、その責任は大きいと認識しています。
リスク管理の取り組み
食品安全を支える品質マネジメント体制
品質マネジメント体制
「不二製油グループ安全品質環境基本方針」を事業活動に適用するため、1990年代前半から各グループ会社において、ISO9001(品質マネジメントシステムの国際規格)やFSSC22000(食品安全マネジメントシステムの国際規格)またはこれらに類する認証取得を通じて、品質マネジメント体制の構築と更なる強化に努めています。また「安全品質環境管理規程」および「品質保証細則」 に基づき、各グループ会社の管理状況を計画的にモニタリング(安全・品質・環境監査)しています。
当社グループでは、お客様からの品質に関する苦情、クレーム、お問い合わせについて、営業部門やお客様相談室、ホームページのお問い合わせフォームから受け付けています。これらは各グループ会社の品質保証部または品質保証を担っている部署で精査し、適切な担当部署で検証や調査を実施しています。その後、責任部署の確認を経て営業部門からお客様へ回答しています。
また、各グループ会社で収集したお客様の苦情、クレームに関するデータは、各社が分析しています。不二製油(株)はそれらの情報を集約・分析し、経営会議に報告の上、グループ会社全体で情報共有しています。
加えて、グループ会社の品質保証体制の向上を目指し、品質担当者間で情報共有できるプラットフォームを導入し、ネットワークの構築を進めています。本ネットワークを通じて、各自の取り組みやグループ内の好事例、管理ノウハウの横展開を行うほか、グループ間での経験知の共有や、各国の最新の食品規制情報および国際的な食に関するトレンドのアップデートにも活用しています。これらの活動により、製品の安全・品質に関する新たな課題や潜在的なリスクの低減・解消に努め、安全・安心の向上に向けた継続的改善につなげています。問題発生時には、分析手法の共有や専門家の派遣などの相互協力により速やかな解決を図り、お客様のご不便の解消に努めます。
図:不二製油グループ品質担当者間の情報連携ネットワーク
画像からPDFファイルへリンクします(110KB)
マネジメントシステム認証の取得
品質や食品安全のマネジメント体制を構築し、適切に管理・改善していくため、国際的な認証の取得に取り組んでいます。
マネジメントシステム認証の取得状況は、以下のページをご参照ください。
食の安全に関するリスク管理手法
当社グループ全体のリスクマネジメントシステムの中で、各グループ会社および関係部門が管理・対応しています。
リスクマネジメントシステムの詳細は、以下のページをご参照ください。
食の安全に関するリスクと対策
2025年度のリスクアセスメントの結果、食の安全に関して、異物やアレルギー物質、不適切な原材料の混入リスクが改めて認識されました。これらについては、食品安全マネジメント認証や品質マネジメント認証の取得および維持、内部監査での重点的な評価・指導・改善、および3S活動や5S活動の実施強化により低減に努めています。
また、商品回収訓練やトレーサビリティ検証を計画的に行うことで、仕組みや手順の有効性や妥当性の確保に努めています。
重大な品質事故(当社グループの製品が原因で消費者への健康被害が発生(またはその可能性がある)や販売先国内の食品関連法規違反(またはそのおそれがある))の場合には、クライシス対応に関する規程に基づいて速やかに経営層に伝達される仕組みを構築しています。
教育GRI:403-5
当社グループは、各グループ会社の品質保証部や品質保証を担う部署が現地の実情に合わせて、従業員の品質意識向上のために教育活動を計画・実施しています。例えば不二製油(株)では行動指針を掲げ、各工場での取り組みを支援するとともに、衛生講演会などを実施しています。2025年度の衛生講演会では生産職場の従業員を中心に77名が対面参加し、リモート配信も行いました。そのほか、日本科学技術連盟や日本規格協会等が主催する「品質月間委員会」が定める品質月間(毎年11月)にも参画しています。品質月間では、品質テーマを決めて周知徹底を図るなど、従業員全員の意識の啓発に力を入れています。
また海外グループ会社では、「食品安全と品質活動月間」(不二制油(肇慶)有限公司(中国))、「品質とESGの日」(ハラルド(ブラジル))、「食品安全・品質週間」(フジ グローバル チョコレート(M)(マレーシア)) などのイベント開催による意識向上を図っています。

不二制油(肇慶)有限公司(中国)における品質教育活動
製品表示GRI:417-1,417-2
製品表示に関する要求事項は販売する国によって大きく異なるため、各グループ会社の品質保証部もしくは品質保証を担う部署が情報を収集し、各国・地域の法令に則った製品表示の徹底に努めています。
例えば不二製油(株)では、法令については品質保証部が毎日情報収集し、改正があれば日常的に社内関係者に伝えることで、迅速かつ的確に製品表示に反映しています。また、製品表示の内容で法令に触れる誤りがないか、実際に表示する前に開発部門・生産部門・品質保証部などの担当者がチェックする仕組みを作り、管理を徹底しています。さらに、お客様が求める情報は、商品規格書や不二製油(株)ウェブサイトなどでタイムリーに開示することで透明化を図っています。
2025年度、製品表示に関する重大な違反は、国内および海外グループ会社において発生していません。
指標と目標GRI:416-2
〇:目標に対して90%以上達成、△:目標に対して60%以上達成、×:60%未満
| 2025年度目標 | 2025年度実績 | 自己評価 |
|---|---|---|
| 重大品質クレーム※ゼロ | 重大品質クレーム:0件 | 〇 |
| 各グループ会社の品質担当者とのコミュニケーション強化、食品安全文化・品質情報などの情報共有の促進 | 特定テーマでの各社の品質活動、不二製油(株)実施の内部監査指摘事項などの情報共有を実施 | 〇 |
-
※ リコール(商品回収)が必要な、健康危害を与えるまたは法律違反している食品事故。
考察
安全品質パトロール、内部監査、あるいは外部機関による監査などで指摘された不適合事項を解消したこと、また過去に発生した顧客クレームの再発防止のための是正処置・予防処置を講じ、製造現場の衛生管理維持に努めたことから、重大品質クレーム(リコール)は発生しませんでした。また、品質保証レベルの向上とグループ内での品質情報共有を目的に構築したプラットフォームでは、自社およびグループ各国の品質情報を提供・共有できるようになりました。加えて、特定のテーマのもと自社事例を共有し合うことで、他社事例を学ぶ機会を作り、品質保証レベルの向上を図りました。
Next Step
2026年度も重大品質クレームゼロを目標としています。目標達成に向けて、品質クレーム削減とグループ会社の品質保証レベル向上が課題であると考えています。これら課題への対策として、以下の2026年度目標に取り組みます。
- 従業員の品質意識・食品安全意識向上活動等を通じての重大品質クレームゼロの実現
- 各グループ会社の品質担当者とのコミュニケーション強化、食品安全文化・品質情報などの情報共有の促進




