雇用・人材育成
マネジメント情報
テーマと事業活動の関わり
不二製油グループは海外15カ国に37の主要拠点を有し、グローバルに事業を展開しています。その事業を支えているのは、約6,000名の従業員です。従業員は不二製油グループの価値創造を支える重要なステークホルダーです。人材育成は、従業員一人ひとりの能力開発・スキルの向上に資するとともに、当社の価値創造の基盤となるテーマです。
考え方
不二製油グループでは、事業を取り巻く環境のあらゆる変化に対応し社会に貢献し続けるために、その変化に柔軟に対応しうる組織づくり、人づくりが重要だと考えています。従業員と会社は互いに成長し、支え合う存在であるという考えのもと、個々が自律して能力を向上させるための教育支援をはじめ、組織強化のためのマネジメント人材の育成、事業のグローバル化を支える人材育成などに力を入れています。
この考え方に基づき、不二製油グループでは、「人材に関する方針」を定めています。
人材に関する方針
- 「意欲のある社員に、イキイキと能力を発揮できる職場を積極的に提供します。
- グローバル企業として、多様な人材が活躍できる環境を整えます。
- 公平・公正な人事制度(評価/処遇/育成)を構築・運営します。
- 教育・研修制度を充実させ、自己啓発を支援する風土づくりに努めます。
- 多様な働き方を支援し、安全で働きやすい職場を提供します。
推進体制
不二製油グループでは最高総務責任者(CAO)を最高責任者として、またグループ会社では各社社長が中心となり、人材育成の取り組みを推進しています。主要な取り組みについては、経営会議※ 等にて報告・レビューを行っています。
※ 経営会議:原則として月1回開催される社長および執行役員を主要メンバーとする社長の諮問機関。経営に関する重要事項について「経営会議」において十分に審議し、監視することにより社長および取締役会の意思決定に資するものとした上で、業務遂行の法令遵守および効率的な遂行が実施できる体制を整備、強化しています。
具体的な取り組み
グローバル人材育成
中期経営計画の人事戦略において、グローバル人材育成を掲げています。グローバルに力を発揮できる人材の登用・育成を目指して、取り組みを推進しています。
マネジメント人材の育成
不二製油グループでは、「不二製油グループ憲法」という共通の価値観のもと、国や地域、組織の枠を超えて、互いを尊重し認め合い、組織力を高め、一体感を持って社会へ貢献できるよう、マネジメント人材の育成が重要だと考えています。2019年度は、海外グループ会社における現地採用の新任社長3名を対象に、本社研修を開催し、国内各拠点の現場視察や、グループ憲法の理解と浸透を図るセッションを行いました。また中国エリア幹部の選抜研修では11名の幹部が2019年8月に来日し、グループ会社間のコミュニケーションを高めました。中期経営計画の達成に向け、マネジメント人材の開発に取り組んでいます。
その他、不二製油グループでは、将来のマネジメント層の早期育成を図るべく、2016年度からグループ討議や面接演習などを通じた集団場面・対個人場面における行動傾向を把握するアセスメントを取り入れた研修を実施しています。本研修を通じて、マネジメントのあるべき姿を認識するとともに、各自が自身の課題と強みを客観的に把握します。受講後においても上司や人事部を交えたフィードバック面談やOJT計画の立案から振り返りまで行うなど、周囲が育成に深く関わりながら実行することで、確実な成長につなげていきます。
グローバル化を支える人材育成
不二製油グループでは、語学力アップのための自己啓発や集合研修を実施するとともに、専門領域に応じた海外駐在など、グローバルマインド醸成やグローバル視点でビジネス経験を積むための取り組みを行っています。
キャリア支援体制
不二製油グループ本社(株)および不二製油(株)では、役員、管理職、一般社員、新入社員などの階層別研修や通信教育受講者への補助金制度を設け、従業員のスキルアップを支援しています。また、上司からの年度評価フィードバック時に成長ポイント、啓発ポイントを共有する機会を設けるほか、全正社員を対象に、キャリアのたな卸しと今後のキャリア展望を可視化した「キャリアアップコミュニケーションシート」に基づく上司との面談機会を年に1度設け、キャリア育成、および適正配置による活躍の場を提供しています。
不二製油(株)研修体系図(2019年度)

従業員とのエンゲージメント
従業員が健康でイキイキと各自が持つ力を最大限発揮できる職場づくりを目指して、不二製油グループ本社(株)および不二製油(株)では従業員意識調査を定期的に実施しています。働いている職場の環境や制度など、広範な観点から率直な意見を集め、経営陣や管理職に分析結果をフィードバックするとともに、業務や職場環境のよりよい改善につなげています。
労使間の対話
不二製油(株)では、従業員と会社はともに支えあう存在であるという考えのもと、労使間の対話を重視しています。会社側は人事部門が対話の窓口となり、創業と同時期に設立された不二製油労働組合とともに、70年にわたって従業員の働きやすい職場環境の整備に尽力してきました。毎月1回、労使間(会社側人事総務部門の代表と労働組合中央執行委員にて構成)にて、従業員がやりがいをもってその力を最大限に発揮し、成長・活躍するための対話の場を設けています。また、制度等の改訂の際は全国の事業所ごとに組合員の意見を聴取するなど積極的に取り組んでいます。不二製油労働組合はユニオンショップ制を採用し、管理職以外の正社員の加入率は100%です。