糖の摂取過多への対応
特に貢献を目指すSDGs
マネジメント情報
テーマと事業活動の関わり
肥満や生活習慣病を予防するため、糖の過剰摂取を無くすことに対する世界的な注目が高まっています。例えば、WHO(世界保健機関)は2015年に、成人あるいは未成年が一日に摂取する糖類について、一日に摂取するエネルギーの10%以下に抑えることを推奨する指針を公表しています。
不二製油グループは、業務用チョコレートやホイップクリームなどの多くの製品に砂糖を使用しています。また、BtoBの食品素材メーカーとして糖質の一部の代替となり得る植物性たん白素材※ の研究に強みを持っています。これらのことから、糖の摂取過多の抑制に貢献できると認識しています。
※ 糖質の一部の代替となり得る植物性たん白素材:主食(パンやシリアルなど)や菓子に含まれる糖質について、部分的に当社の植物性たん白素材に置き換えることができます。お客様がパンやシリアルを製造する際に、植物性たん白素材を部分的に利用いただくことで、その製品の糖質の含有量低減に貢献できます。
考え方
世界の人々の健康のために、おいしく、糖の摂取を抑えるためのソリューションを提供していきたいと考えています。食品の糖質の一部をたん白質に置き換えることにより栄養バランスに優れ、且つおいしい食品素材をお客様、そして消費者に提供できると考えています。高たん白糖質オフ食品をお客様へ提案・提供することで、消費者における糖の摂取過多の解決に貢献したいと考えています。

推進体制
糖の摂取過多への対応については、最高技術責任者(CTO)の管掌のもとで取り組みを推進しています。また、2020年度よりESG経営の重点テーマの一つとして、取締役会の諮問機関であるESG委員会※ において進捗や成果を確認しています。
※ ESG委員会の詳細については、以下のURLをご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/csr/approach/
Next Step
今後は、ノンシュガー製品の拡販や食品(パンなどの主食や菓子)の糖質の一部を代替する植物性たん白素材の開発などの取り組みを推進していきます。2020年度はパン、シリアルといった主食系食品のたん白質の比率を高める食品素材の開発を進めます。
具体的な取り組み
ノンシュガーチョコレートの拡販
砂糖の摂取を控えたいという要望に応えるノンシュガーチョコレートの販売量を増やしています。ブラマー チョコレート カンパニー(米国)では大手のお客様向けにノンシュガーのコンパウンドチョコレート※ の販売を増やしており、専用の製造ラインで生産しています。日本やヨーロッパでも需要はますます高まり、アジアでも砂糖の摂取を控えたいという消費者が増えると考えています。不二製油グループのこだわりはおいしさと健康です。当社グループのチョコレート事業のネットワークを活かしておいしいノンシュガー製品を世界各地で提供できるようにするために、原材料の選定、レシピの設計、製造方法、お客様への販売などにおいて協力して進めています。
※ コンパウンドチョコレート:チョコレートの主原料はカカオ・乳・砂糖・油脂であるが、この油脂についてカカオから採れるココアバター以外の植物性油脂を使用した製品のこと。
糖質オフ食品の拡大
当社グループでは、おいしい植物性たん白素材の研究を続けることにより、糖質の多い食品(主食や菓子)の糖質の一部をたん白質に置換し、栄養バランスに優れる食品の提案・提供ができると考えています。
例えば、主食として食べられるパンやシリアルの糖質の一部をたん白質に置換することにより、おいしさはそのままで無理なく糖質を減らすことができます。それら糖質に置換できるおいしい植物性たん白質素材をお客様に提案・提供することで、消費者の食の歓びと健康に貢献します。
糖質オフクッキーバー 糖質オフシリアル
※ 写真はイメージです。