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環境負荷の低い製法の開発

特に貢献を目指すSDGs

  • 6.水・衛生
  • 12.生産・消費

マネジメント情報

テーマと事業活動の関わり

不二製油グループでは、一部の製品の製造工程において化学物質や有機溶剤を使用しています。これらの使用は、製品の安全性や品質を脅かすものではありませんが、その処理に大量の水を要する、あるいは、CO2を多く排出するなど環境への負荷が高いものもあります。製造工程における環境負荷を認識の上、この負荷を可能な限り低減する必要があると考えています。また、有機溶剤の利用は労働安全衛生上の事故にもつながり得ることを認識しています。有機溶剤を利用しない製造法は、環境負荷のみならず従業員の安全にも寄与し得ると考えています。

考え方

環境ビジョン2030で掲げるCO2排出量目標、水使用量目標、廃棄物量目標の達成に向け、環境負荷の高い化学処理・有機溶剤処理を用いない加工技術の確立を目指し、技術革新を進めます。

推進体制

環境負荷の低い製法の開発については、最高技術責任者(CTO)の管掌のもとで取り組みを推進しています。また、ESG経営の重点テーマの一つとして、取締役会の諮問機関であるESG委員会 において進捗や成果を確認しています。

※ ESG委員会の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/csr/approach/

目標・実績

2019年度目標

  • 化学触媒や、有機溶剤を用いない油脂・たん白加工技術の開発

2019年度実績

化学触媒を用いる代わりに、環境負荷の低い酵素触媒を用いた油脂加工技術の開発に取り組み、実験室レベルでの製法確立に成功しました。この製法を実用化できた場合、化学触媒を用いる油脂加工法と比較すると、製品油脂1トン当たり0.12トンのCO2の削減が可能となる見込みですが、実際の実用化に向けては、スケールアップ検討やコストダウンなど、まだまだ課題があります。

Next Step

今後も、化学処理・有機溶剤処理を用いない加工技術の確立などの取り組みを通して、不二製油グループでの環境負荷の低い製造法の開発に取り組んでまいります。環境ビジョン2030 に貢献する加工技術の開発を目指し、引き続き化学触媒や有機溶剤を用いない油脂加工や、不二製油の事業の中で製造時のCO2排出量が特に多い粉末状大豆たん白製品※2 について、CO2排出量を大幅に低減する技術の開発を推進する予定です。

※ 環境ビジョン2030の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/csr/environment/management/

※2 粉末状大豆たん白:アミノ酸スコアー(たん白質の栄養価を表す指標で、100に近いほど理想的とされる)が100の優れたたん白源として各種栄養健康食品に利用される他、優れたゲル化力、乳化力、保水力等の特徴を利用して畜肉加工食品や水産加工食品への品質向上の為の食品機能剤としても広く活用されています。