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CO2の排出削減

特に貢献を目指すSDGs

  • 12.生産・消費
  • 13.気候変動

マネジメント情報

テーマと事業活動の関わり

近年、地球温暖化等の気候変動に伴う地球規模での問題が深刻化し、人々の暮らしや企業の事業活動に影響を与え始めています。食品素材メーカーである不二製油グループは、工場の操業に加え、原料の調達や輸送等バリューチェーンの各工程においてエネルギーを使用しています。

考え方

不二製油グループは社会の一員として、経済的価値を創出するだけではなく、バリューチェーン全体で地球環境に配慮した事業活動に取り組むことが必要であると考えています。当社グループは環境基本方針 に基づき、環境ビジョン2030※2 においてCO2削減のコミットメントを表明しています。その目標として、Science Based Targets(以下、「SBT※3」)を設定しました。生産現場での省エネ活動を引き続き行うことはもとより、エネルギー使用量の少ない新設備の導入や再生可能エネルギーの使用により、CO2排出量の削減を推進していきます。

※ 環境基本方針の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/csr/policy/

※2 環境ビジョン2030の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/csr/environment/management/

※3 SBT:パリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準(Well Below 2℃)に抑え、また1.5℃に抑えることを目指すもの)が求める水準と整合した、5年~15年先を目標年として企業が設定する、温室効果ガス排出削減目標のこと。

推進体制

CO2の排出削減については、最高ESG経営責任者(C“ESG”O)の管掌のもとで取り組みを推進しています。また、ESG経営の重点テーマの一つとして、取締役会の諮問機関であるESG委員会 において進捗や成果を確認しています。

※ ESG委員会の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/csr/approach/

目標・実績

2030年目標

CO2排出量の削減については2030年目標として、「スコープ1,2 40%削減、スコープ3(カテゴリ1)18%削減」を掲げています。(基準年:2016年)

※ スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出

※ スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

※ スコープ3:事業者の活動に関する他社の排出(カテゴリ1~15)

※ カテゴリ1:原材料

2030年目標に対する進捗

2019年度はブラマー チョコレート カンパニー(米国)が加わったことで全体の生産量が大幅にアップしました。一方で各社の省エネ活動、再生エネルギーの導入などの効果により2019年度の総排出量は429,606t-CO2で、対前年2% [9,048t-CO2] の削減、対基準年16% [81,345t-CO2] の削減を実現することができました。

2019年度目標

  • SBT認定の新要件に応じた、修正目標の設定
  • 最適なCO2排出量データの収集・分析方法の確立、的確な情報開示

2019年度実績

不二製油グループ本社は2018年SBTiにコミットメントレターを提出し、2020年3月当社が設定した国内外の不二製油グループのCO2排出削減目標が承認されました。当社は今回はじめてスコープ3のデータを1次収集・分析し、サプライチェーン全体におけるCO2排出量を把握し、スコープ3の削減目標を設定しました。今後はよりスムーズなデータ収集のため、データ収集システムの検討を進めており、来年度に導入を予定しています。

※ SBTi:Science Based Targetsイニシアティブ(SBTi)の略称。世界資源研究所(WRI)、国連グローバル・コンパクトによる共同イニシアティブで、企業に対し、気候変動による世界の平均気温の上昇を、産業革命前と比べ、最大でも2度未満に抑えるという目標に向けて、科学的知見と整合した削減目標を設定することを推進している。

年間CO2総排出量(スコープ1,2)と原単位推移

年間CO2総排出量(スコープ1,2)と原単位推移
※ 再集計の結果、2018年度のデータを修正しています。

Next Step

今後も「環境ビジョン2030」の達成に向け、生産現場での省エネ活動やエネルギー使用量の少ない新設備の導入、再生可能エネルギーの使用などに取り組みます。また、スコープ3のデータの精度向上を図り、最も排出量の多いカテゴリ1の削減方法をインターナルカーボンプライシングの導入を含めた検討を進め、不二製油グループでのCO2の排出削減に取り組んでまいります。2020年度はSBT認定を取得した目標を達成するため、社内に対する説明活動をはじめ、実際のCO2削減につながる活動を推進する予定です。

具体的な取り組み

生産設備の省エネ化

2019年度の省エネ化の一例は以下の通りです。

  • 不二製油(株)阪南事業所において油脂およびクリームの3工場での設備更新や屋外電気のLED化などの取り組みを通じて省エネを推進(年間あたり合計約919.9t-CO2の削減)
  • 不二製油(株)千葉工場において脱臭冷却用温水の熱を回収する設備を設置(年間あたり約356t-CO2の削減)
  • 不二製油(株)りんくう工場およびフジオイル ヨーロッパ(ベルギー)において太陽光発電を導入
  • パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)やハラルド(ブラジル)、フレイアバディ インドタマ(インドネシア)においてLED照明への切り替えを開始

再生可能エネルギーの導入

環境ビジョン2030の達成に向けて、当社グループとして再生可能エネルギーの導入を検討しています。不二製油(株)つくば研究所にて太陽光パネルを設置した2016年から、電力の一部として利用しています。また、不二製油(株)りんくう工場(2020年2月)、フジオイル ヨーロッパ(ベルギー)(2019年6月)などに新たに太陽光パネルを設置し稼働を始めています。さらには、不二製油グループ本社の大阪オフィスで使用する電力として、環境に配慮したエネルギーである「グリーン電力」を使う取り組みを行なっています。今回「グリーン電力証書」の購入により、当社は高知県の太陽光発電を利用し、2020年度のCO2排出量の削減(約43t-CO2相当)が可能になります。