責任あるシアカーネルの調達
制定日:2021年5月28日
当社グループは、不二製油グループ憲法で定義している下記ミッションの下、ステークホルダーの皆様と双方向のコミュニケーションを図りながら、事業活動を通じて社会に貢献し、社会と共に持続的に発展していくことを目指します。
<ミッション=私たちの使命・私たちの存在理由>
私たち不二製油グループは、食の素材の可能性を追求し、食の歓びと健康に貢献します。
<ビジョン=私たちの目指す姿>
私たちは、油脂と大豆事業を中核に、おいしさと健康で社会に貢献する、食の未来創造カンパニーを目指します。
<バリュー=私たちが行動する上で持つべき価値観>
- 安全と品質、環境
- 人のために働く
- 挑戦と革新
- スピードとタイミング
私たちは、食品素材メーカーとして、環境的、社会的、経済的に持続可能な調達を行う必要があると考えています。シアカーネルから搾油されるシアバターは、植物性油脂事業において、重要な原材料です。シアバターは、主に製菓業界でココアバター代用脂(CBE)として使用されていますが、パーム油代替え油脂としても使用されています。
不二製油グループでは人と環境に配慮したサプライヤーから責任ある方法で生産されたシアを調達する事を約束します。
コミットメント
私たちのサステナブル・シア・プログラムは、シアバターのバリューチェーンに沿って、バランスのとれたサステナビリティ・フットプリントと共有価値の創造を目指し、3つのコミットメントに焦点を当てています。
これらのコミットメントは、それぞれ継続的な改善のためのアクションにつながっています。「Tebma Kandu」は、不二製油のコミットメントを実現するためのすべての取り組みや行動を包括するプログラムです。
- シアの木の緑地保全と森林破壊ゼロ
- 農村の発展と環境へ配慮した取り組みの推進
- 地域における価値創造
私たちの主な目標は、シアのサプライチェーンにおいて環境を保護し、能力開発や公正かつ透明なビジネス習慣に貢献することです。そのために、私たちは以下の目標を掲げます。
- アフリカの農村レベルまでのトレーサビリティを継続的に高める。
- 包括的なTebma Kanduプログラムを通じて、不二製油グループに直結した女性協同組合から調達するシアカーネルの量を継続的に増加させる。(3月11日プレスリリース)
https://www.fujioil.co.jp/news/2021/__icsFiles/afieldfile/2021/03/11/20210311_news_j_Tebma-Kando.pdf - Tebma Kandu 協同組合対象地域での、苗木の植樹による森林保護への貢献と、緑地の管理トレーニングを促進する。
- シアカーネルとシアバターの現地加工を通じて、西アフリカ内地域の価値創造や雇用創出、従業員の教育を進める。
- フジオイルガーナにおける生産エネルギーに対し非化石燃料への転換をさらに進めて環境フットプリントの改善を進める。
私たちはこれらのコミットメントと行動を通じて、持続的なシアカーネル調達の継続・人や環境への改善・持続可能な未来のために努力していきたいと考えております。
KPIと手順
- 農村へのトレーサビリティの拡大
私たちの目標は、調達したすべてのシアカーネルを、その産地の農村レベルまで遡るトレーサビリティを継続的に高めることです。
- 目標:
- 農村レベルトレーサビリティ
2023年 2025年 2030年 30% 50% 75% - 女性エンパワメントの支援
私たちが調達するすべてのシアカーネルのうち、一定の割合を特定の覚書を持つ女性協同組合から調達することを目標としています。私たちはこれを「Tebma-Kandu協同組合」と呼んでいます。私たちはTebma Kandu 協同組合との間でMemorandum of Understanding(MOU)を締結しました。このMOUでは、不二製油グループが協同組合と緊密に協力して、女性たちのビジネスを発展させるため、シアカーネルの収穫や加工方法(焙煎、煮沸、乾燥)についてのトレーニングを行うことが定められています。私たちは、袋やパレット、個人用保護具などを提供しています。私たちは、女性たちが最も家計の苦しい時期に支援するため、特別の条件や制約のない事前融資を提供します。そうすることにより、彼女たちはシアカーネルを非常に低い価格で、事前に販売することが必要なくなります。女性協同組合は、当社と交渉して供給契約を結ぶことができます。私たちは、協同組合において3段階の発展レベルを定義しています。女性協同組合を単純なエントリーレベルから、より高度なレベルへと発展させ、何の助けも借りずに私たちと一緒にビジネスを行い、成長させることができるようにしたいと考えています。このMOUには、不二製油グループサプライヤー行動規範が反映されています。
- 目標:
- Tebma-Kandu共同組合からの直接調達比率
2021年 2022年 2023年 2025年 2030年 10% 15% 20% 30% 50% - 緑地保全
私たちは、森林保護に貢献し、緑地の管理トレーニングを促進します。毎年、Tebma-Kandu協同組合の周辺にあるシアの緑地に苗を植えていきます。主にシアの苗ですが、他の種類の苗を植えたり、受粉用の昆虫もプログラムに含まれます。
- 目標:
- 年間6000本の苗木
- 地域価値の創造:
私たちは、西アフリカでの付加価値の確保、オペレーションスキルや品質、安全に関するトレーニングを含む雇用創出を目指しています。現在および将来のすべてのシアの搾油・分別を西アフリカで行い、西アフリカ市場向けの精製シア製品を行うことを目標としています。
- 目標:
- 2017年と比較して、2025年には正規雇用の社員数を50%増
- 環境フットプリント:
フジオイルガーナにおける生産に対し、完全な非化石燃料への転換することにより、環境フットプリントの改善を進めようとしています。
- 目標:
- 2023年までに、エネルギー使用量を現在の非化石燃料75%から非化石燃料100%に改善
これらのKPIについては進捗状況に応じて毎年見直すものとし、進捗状況は弊社サステナビリティレポートで公表してまいります。