グループ会社一覧

コミュニティとの共生

方針

不二製油グループは、「不二製油グループ憲法」のプリンシプル(私たちの行動原則)にて地域に根ざした企業活動を行い、積極的に社会に貢献することを表明しています。

推進体制

当社グループの各社がそれぞれの操業国・地域社会への貢献活動を行い、グループあるいは地域横断的な社会貢献活動については、不二製油が主導しています。

考え方

当社グループは世界15ヵ国に主要拠点を有し、地域社会の発展へ貢献するため、現地のニーズに沿った社会貢献活動を行っています。地域に根ざした企業活動や対話を行い、そこで得た視点を経営に活かすとともに、それらの活動を通じて当社グループ従業員の働きがい向上やサステナビリティへの意識向上につなげたいと考えています。
なお、当社グループにとって重要なステークホルダーやコミュニティとの関わりについては、各ESGマテリアリティの取り組み、ならびに以下のURLをご参照ください。

具体的な取り組み

主原料(大豆・パーム・カカオ)を通した食育活動

不二製油(株)では、次世代を担う子どもたちに向けて人と地球の健康を考える食育を実施しています。日本では、2014年度から特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクールと協働で、世界の食糧問題や食の大切さを学んでもらうプログラムを開催しています。
2024年度は4つのプログラム(「地球環境と私たちの食」「食育ビンゴ」(大豆)、「○○のヒミツを探れ!食べ物探偵団」(パーム油)、「未来を守るチョコアクション」(カカオ))を展開し、従業員20名が社員先生として登壇しました。2024年度に新しく加わったカカオのプログラムでは、チョコレートを取り巻く課題を知り、自分たちができるアクションを考えてもらいました。子どもたちだけでなく先生方からも大変学びが多いとの声をいただいています。
出前授業は合計で20校38回実施し、1,041名の小学生が、大豆やパーム油、カカオについて学びました。食育プロジェクト開始以降、累計で7,020名の子どもたちが参加しています。
食育プロジェクトのほかに、大学生や、学校教員、地域のイベント向けに、不二製油で扱う原料を題材に「身近な食を通して持続可能な世界を考える」をテーマとした食育をお届けし、2024年度は6拠点250名以上に学んでいただきました。
また学生とタッグを組み、農林水産省主催の食育推進フォーラムで「グローバルな課題を身近に!食の持続可能性を楽しく学ぶ」と題してプレゼンを行い、審査員特別賞を受賞しました。

大豆の食育授業(食育ビンゴ)の様子

食育推進フォーラムの写真

授業参加者の声

  • チョコができる方法や今ピンチになっていることを知って、いろんな人に伝えて持続可能なチョコにしたいです。(6年生)
  • これからは、大豆をたべ、じょうぶな体をつくり、地きゅう問題を少しでもへらしていこうとおもいました。(3年生)
  • 今まで知らなかったので、パームおかんが教えてくれたこと、スペシャル先生に教えてもらったことを覚えて、地球を守りたいと思いました。(6年生)
  • 1学期2学期とSDGsについて学習しています。学習したことが食育プロジェクトの中からでてきていたので子どもたちはとても自分たちの学びが活かされていると感じていると思います。(実施校の先生)。
  • 企業の方の生の講義を聞くことができ、貴重な機会になりました。企業が目先の利益だけでなく、数年、数十年先の未来を考え事業を行うことの重要性を感じました。ありがとうございました。(大学生)
  • 授業でパーム油を取りあげる際、有用性と環境問題との関連をどう教えたらいいのか、いつも悩んでいます。他の教科では、自然を壊す悪いものと教えられていたりするので、家庭科としてどう伝えるか、方向性が見えてきました。(家庭科教員)

SDGs for Schoolへの協賛

不二製油は、2018年から一般社団法人Think the Earthが推進するプロジェクト「SDGs for School」に協賛しています。「SDGs for School」は、SDGsを通じて持続可能な社会の実現について学ぶ教育コンテンツやつながる場をつくり、教育現場の先生と生徒を応援するプロジェクトです。2021年に環境省より「環境教育等支援団体」に指定され、「人材認定等事業」に登録されています。

SDGs for School

阪南の森プロジェクト

不二製油(株)では、本社のある大阪府泉佐野市の里山再生を目指し、2010年に「阪南の森プロジェクト」を開始しました。
2018年3月からは、さらに活動を発展させ、泉佐野丘陵緑地の公園づくりに社員がボランティアで参加しています。 現地では地元ボランティア、企業、行政が連携して森づくりや竹林管理などに携わり、同社は「企業の森」エリアにて月1回、里山の森を育てる活動を展開しています。
また、竹林管理の一環で、「エクスプローラールート」と呼ばれる管理道の整備も進めています。
2024年度は計8回・参加者延べ160名の方とともに活動しました。
今後も、フクロウやムササビが棲める豊かな森を目指し公園づくりを行っていきます。

竹の伐採の様子

不二たん白質研究振興財団

大豆たん白に関する学術研究振興を支援する目的で、1979年に大豆たん白質栄養研究会を発足し、財団法人化を経て2012年からは公益財団法人不二たん白質研究振興財団※1として、植物性たん白質に関する研究助成活動の継承と発展に努めています。助成件数は延べ1,300件を超え、助成する研究分野は栄養生理・食品加工・育種と多岐にわたります。2023年度から開始した海外研究助成では、オランダの研究者を対象に支援しています。
これら研究助成の成果は、学術誌『大豆たん白質研究(Soy protein research, Japan)』として毎年刊行されるとともに、同財団のホームページに掲載※2され、研究者を中心に広く閲覧いただいています。
さらには大豆や植物性タンパク質の普及啓発・活用を目指し、公益活動として一般の方を対象とした無料の公開講演会を開催しています。2024年度は泉佐野市の会場からオンラインでの開催を実施しました。3名の先生にご登壇いただき、①食品加工における大豆の多様な役割と機能について、②大豆についての作物における栽培化と突然変異の役割、③日本人の長寿を支える大豆の生理機能についてなど、さまざまな観点よりご講演いただきました。講演会は260名を超える方々にご登録いただき、録画聴講に加え、財団のホームページにて実施したアーカイブ配信についてもたくさんの方にご聴講いただきました。
当社は財団への寄付活動を通して、引き続き大豆や植物性タンパク質についての学術振興を支援するとともに、広く社会貢献を果たしていきます。

学術誌『大豆たん白質研究』

大阪で行われた研究報告会

起業支援:ブラジルの低所得者層向けチョコレート研修プログラム

ハラルド(ブラジル)は、低所得者層や小規模の起業家が収益性の高い副収入源を得られるよう、2019年から無料のチョコレート起業プログラムを開催しています。2024年度はブラジル全土で1,500回以上の研修を開催し、製菓業界で成功するための専門的な知識を延べ8,500人に提供しました。研修では、チョコレートや、コンパウンドチョコレートの適切な取り扱い、価格設定、デジタル・マーケティング、販売戦略、プレゼンテーションなどあらゆる起業に必要な情報を網羅しています。

クリスマスコースクラスに参加する研修生

バレンタインイベント:米国の発達障害者施設でのボランティア活動

2025年2月、ブラマー チョコレート カンパニー(米国)は、発達障害のある約80名の女性へのケアを提供する非営利入所施設St. Mary's of Providence(SMOP)でボランティア活動を実施しました。このイベントは、ブラマーの元従業員であるサンディ・マーフィーが17年前に始め、米国菓子技術者協会(AACT)シカゴ支部が毎年開催しています。ブラマーはイベント開始以来、毎年チョコレートを寄付し、ボランティアとして参加しています。ブラマーのブースでは、ピンク色のストロベリー風味のチョコレートファウンテンに、ブラウニー、マシュマロ、プレッツェルロッド、ライスクリスピーなどのお菓子が添えられました。施設の女性たちは社員たちの手を借りながら、チョコレートファウンテンに浸したり、各種スプリンクルでデコレーションを楽しみました。

イベントの様子

米国の大学生に向けたサステナビリティ教育を実施

ブラマー チョコレート カンパニー(米国)は、大学生を対象にチョコレートを通じたサステナビリティ啓発を行っています。2025年3月、サステナビリティを学ぶ大学生と教授達をシカゴ・マーチャンダイズマート内のブラマーR&Dセンターに招待しました。R&Dチームとサステナビリティチームが連携し、持続可能なフードシステムの重要性や、当社のサステナビリティに対する考え方と取り組みについて紹介し、インタラクティブなセッションを実施しました。

関連資料