グループ会社一覧

パーム油のサステナブル調達

特に貢献を目指すSDGs

  • 8.成長・雇用
  • 12.生産・消費
  • 13.気候変動
  • 15.陸上資源

マネジメント情報

テーマと事業活動の関わり

パーム油は、東南アジアなどの熱帯地域に植生するアブラヤシから取れる油です。パーム油は、ほかの植物性油脂と比べて加工しやすく単位面積あたりの収穫量が大きいため、食品から化学品まで幅広く使われており、世界の植物性油脂原料の中で最大の生産量となりましたが、農園開発に起因する環境問題や児童労働・強制労働などの人権問題が危惧されています。不二製油グループは、主にマレーシアとインドネシア産のアブラヤシから取れるパーム油を調達し、基幹原料の一つとして植物性油脂事業等で使用しています。サプライヤーとの協業によるサプライチェーン上のリスク低減・是正に取り組むことで、パーム油のサステナブル調達に貢献します。

サプライチェーン図

※1 2019年7月~12月の搾油工場リスト(ミルリスト)には、約1,300軒超の搾油工場を登録しています。

※2 2020年5月時点

考え方

責任あるパーム油調達方針

2016年3月、不二製油グループとして「責任あるパーム油調達方針」を策定し、公表しました。本方針では、人々と地球環境を尊重するサプライヤーから責任ある方法で生産されたパーム油を調達することを約束しています。当社グループは、ステークホルダーと協働して責任あるパーム油調達方針に即した調達に努めています。今後も、パーム油が持続可能な油脂原料として世界に受け入れられるよう、責任あるパーム油調達を推進していきます。

責任あるパーム油調達方針PDF(1.54MB)

推進体制

パーム油のサステナブル調達については、最高経営戦略責任者(CSO)の管掌のもとで取り組みを推進しています。また、ESG経営の重点テーマの一つとして、取締役会の諮問機関であるESG委員会 において進捗や成果を確認しています。

※ ESG委員会の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/csr/approach/

目標・実績

2019年度目標

  • 搾油工場までのトレーサビリティ向上(2020年までに100%)
  • パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)サプライチェーンにおける改善活動推進
  • サプライチェーン上の問題(グリーバンス)への対応推進

2019年度実績

上記の目標に対する2019年度実績は以下の通りです。

  • 搾油工場までのトレーサビリティ 100%
  • パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)のサプライヤーに対するワークショップの開催(1回開催し、48社が参加)
  • パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)のサプライヤー訪問を通したエンゲージメント推進(4社訪問)
  • 2020年3月末時点で101件のグリーバンス について対応(うち73件について、改善を確認、あるいは取引を停止し“Closed”)

※ グリーバンスへの最新の対応状況、詳細については、以下のURLの「Grievance List」をご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/en/csr/grievance_mechanism/

Next Step

今後も責任あるパーム油調達方針で表明する森林破壊ゼロ・泥炭地開発ゼロ・搾取ゼロの実現に向け、搾油工場までのトレーサビリティの向上やサプライチェーン改善活動などの取り組みを通して、不二製油グループとしてパーム油のサステナブル調達に取り組んでまいります。2020年6月には、パーム油サステナブル調達の「中長期目標」を策定しました。2020年度はこの中長期目標に基づき、搾油工場までのトレーサビリティ100%および農園までのトレーサビリティ60%(2019年度現在52%)を目指します。そのために、サプライチェーン改善活動やグリーバンスメカニズム運営における「サスペンション(取引一時停止)&エンゲージメント プロトコル」の導入を推進する予定です。

中長期目標

2016年3月に責任あるパーム油調達方針を導入し、2020年に搾油工場までのトレーサビリティ100%を第一段階の目標として、トレーサビリティの向上やサプライチェーンの改善、サプライヤーとのエンゲージメントを推進してきました。2019年度の搾油工場までのトレーサビリティは100%に到達したことから、さらなるサプライチェーンマネジメント、そして責任あるパーム油調達方針の実現を目指し、新たに以下の中長期目標を策定しました。

  • 2030年までにアブラヤシ農園までのトレーサビリティ100%
  • 2025年までに労働慣行変革プログラム(LTP:Labor Transformation Program)を当社グループの一次精製会社であるパルマジュ エディブル オイル(マレーシア)のサプライヤーにおける実施率100%

※ 中長期目標の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/news/2020/1198316_2533.html

具体的な取り組み

方針実現のための取り組み全体像

スクロール

取り組み 目的
1.UNIFUJI サステナブルなパーム油の供給力強化
2.トレーサビリティの向上 サプライチェーンの把握
3.サプライチェーン改善活動 サプライヤーとの協業によりサプライチェーン上のリスクを低減
4.グリーバンスメカニズム サプライチェーン上の問題の早期発見・改善
5.RSPO認証油の供給 サステナブルな方法で生産されたパーム油の普及
6.学術機関・業界との連携 産業界全体での取り組み推進に貢献

UNIFUJI(ユニフジ)

持続可能なパーム油調達を推進し、お客様や消費者に責任ある製品供給を果たすことは、不二製油グループの事業戦略上でも重要なテーマとして位置づけています。ユニフジは、持続可能なパーム油に対して志を共にするパートナーであるUNITED PLANTATIONS社との合弁会社です。合弁先のUNITED PLANTATIONS社は、世界で初めてRSPO認証油の生産を行った実績を持ち、農園労働者の人権や環境に配慮した持続可能な農園運営を行っています。2018年度に工場の稼働を開始したユニフジでは、UNITED PLANTATIONS社の農園から、高品質かつ持続可能なパーム油を調達し、当社グループの強みである分別技術をもとに、高付加価値のパーム油製品を生産・販売しています。2019年度のユニフジのRSPO認証油取扱量は約7万トンでした。ユニフジの工場は、UNITED PLANTATIONS社の農園内に位置し、バイオマスと排水からのエネルギーを利用しています。

トレーサビリティの向上によるサプライチェーン把握

サプライチェーンを改善するためには、不二製油グループが購入・使用するパーム油について、どの地域で生産されたものなのかを特定する必要があると考えています。2020年までに、搾油工場までの完全なトレーサビリティ を実現することを第1段階の目標とし、NPOのEarthworm Foundationにメンバーとして加盟し、サプライヤーとの協働で、トレーサビリティの向上に取り組んでいます。
不二製油グループでは、調達するパーム油の搾油工場までのトレーサビリティの進捗を、トレーサビリティスコア(%)により確認しています。同スコアは地域によって差があるものの、2019年下期においては当社グループとして100%を達成しました。これは、当社グループの調達先のサプライヤーとのコミュニケーションの継続的な強化に努めたことによるものと認識しています。2019年度下期の当社サプライチェーン上の搾油工場リスト※2 には1,300軒超の搾油工場を登録しています。

※ トレーサビリティ:食品の安全確保のため、生産履歴や流通経路を明らか(トレーサブル)にすること。その仕組み。

※2 搾油工場リストの詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/pdf/en/csr/supplychain_database/h2_2019_mill_list.pdf

サプライチェーン改善活動

調達方針に基づき、パーム油生産現場(農園)での環境・人権問題を解決するために、サプライチェーン改善活動を実施しています。不二製油グループでは、サプライチェーンを大別して以下①、②の2種類に整理し、それぞれ異なるアプローチで改善活動を推進しています。

① 当社グループの中で、サプライチェーン上でパーム油生産現場により近い位置にある一次精製会社「パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)」のサプライチェーンについては、農園や搾油工場に対する影響力を発揮しやすいことから、NPOや搾油工場と連携したフィールドワーク形式でのサプライチェーン改善活動を展開しています。

② パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)以外のサプライチェーンについては、基本的には直接サプライヤーとのエンゲージメント(積極的働きかけ)を推進することで、サプライチェーン改善を図ります。一部のサプライチェーンについては、サプライヤーとともに小規模農家支援などの改善活動を実施しています。

サプライチェーン改善活動の全体像

サプライチェーン改善活動の全体像

① パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)サプライチェーン改善活動

不二製油グループのパルマジュ エディブル オイル(マレーシア)において、サプライチェーン改善活動として主に3種類の活動を推進しています。

i.
A社との改善活動:
ii.
A社以外のサプライヤーとの改善活動:
iii.
その他のエンゲージメント活動:

【パルマジュ エディブル オイル(マレーシア) サプライチェーン改善活動の概要】

パルマジュ エディブル オイル(マレーシア) サプライチェーン改善活動の概要

i.A社との改善活動:

サプライヤーのうち1社と、その搾油工場に関連するディーラーや農園の現地視察を行い、調達方針との適合性を評価し、課題の改善・是正を支援しました。支援の結果、2017年12月には、パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)のサプライヤーである搾油工場や農園で働く200名以上の移民労働者にパスポートが返却され、300名の移民労働者が彼らの理解できる言語で雇用契約書を締結することができました。この改善のノウハウは、後述の「ⅱ.A社以外のサプライヤーとの改善活動」に役立てられ、A社以外のサプライヤーに対しても横展開されています。

※ 改善活動の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.youtube.com/watch?v=sUWBgu07Tp8&feature=youtu.be

ii.A社以外のサプライヤーとの改善活動:

A社以外のサプライヤーに対しても改善に向けた協働を進めています。
Earthworm Foundationが開発した「Tools for Transformationセルフアセスメント」ツールを用いて、パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)のパーム油サプライヤー(搾油工場)に自己評価を行っていただいています。この自己評価を通して、当社の「責任あるパーム油調達方針」の要件であるNDPE とサプライヤーの事業慣行のギャップの把握を支援しています。
また、2019年には、以下の目的でサプライヤー向けのワークショップを開催しました。ワークショップには全48社のサプライヤーが参加しました。

  • 2018年の「Tools for Transformationセルフアセスメント」のレビュー
  • パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)サプライヤーへの「Tools for Transformationセルフアセスメント」の普及
  • パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)の新規サプライヤーを対象とした第2弾の「Tools for Transformationセルフアセスメント」導入

※ NDPE:No Deforestation, No Peatland development, No Exploitationの略称。森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロを意味する。

iii.その他のエンゲージメント活動:

「Tools for Transformationセルフアセスメント」を通して、特に労働慣行と基準を改善するための改善活動を強化する必要性が見えてきたため、当社グループは、訪問形式でのサプライヤーエンゲージメントを開始しました。実地訪問、改善支援、フォローアップ訪問を通して、以下の活動について取り組んでいます。

1. 労働者と人権に関する以下4領域に関する、パルマジュ エディブル オイル(マレーシア)のサプライヤーにおける理解促進とキャパシティ・ビルディング

  • Ⅰ. パスポート返却
  • Ⅱ. 倫理的雇用
  • Ⅲ. 雇用契約
  • Ⅳ. 苦情処理メカニズム

2. 好事例の把握および現状の操業における課題の特定

3. 特定された課題を改善するための各社専用の支援活動の提供

※ キャパシティ・ビルディング:組織的能力を構築すること。

② サプライヤーとのエンゲージメント

不二製油グループのパーム油サプライチェーン全体を改善するためには、当社グループと直接取引のあるサプライヤーとのエンゲージメントが肝要と考えています。エンゲージメントでは、当社グループの調達方針についてご理解いただくとともに、サプライチェーン上のリスクや、問題が発生した際のグリーバンスメカニズムの連携について協議しています。
2019年度は、当社グループのすべてのパーム油直接サプライヤー(精製会社22社)に対して質問書を配布し、NDPE方針(森林破壊ゼロ、泥炭地開発ゼロ、搾取ゼロ)の実現のための各サプライヤーにおける進捗を把握することができました。今後も継続して、直接取引のあるサプライヤーとのエンゲージメントを行い、リスク低減のための働きかけ・協業を進めていきます。
また、リスクが高いサプライチェーンについては、直接取引のあるサプライヤーと協働して、改善活動を行っています。2019年度は、インドネシアの「APTランドスケープイニシアチブ」とマレーシアの「小規模農家支援」の2つの改善活動に、サプライヤーとともに参画しました。

③ Landscape Approach

搾油工場までのトレースを行った結果、インドネシアのスマトラ島のサプライチェーンにおいて、環境・生態系の観点から重要なエリアが森林破壊のリスクにさらされていることがわかりました。このリスクを低減・是正するために、当社グループは2018年度より「APT( Areal Prioritas Transformasi)ランドスケープイニシアチブ」に参画しています。
「APTランドスケープイニシアチブ」※2 は、農園開発の脅威にさらされている、インドネシアの貴重な熱帯雨林の2地域(アチェ タミアン・南アチェ)を対象に、地元政府・NGO・企業・農園等のマルチステークホルダーが連携して活動を展開しています。これらの地域についてはパーム農園に限らず、NGOやコミュニティ・政府などのマルチステークホルダーが参画し、特定の地域全体で改善を図る手法(ランドスケープ アプローチ)を用いて、以下の主要な目標に向かって取り組みを進めています。

  • 計画のリーダーとしての地元政府の関与
  • パーム油農園区域内での森林破壊停止の条件整備
  • 小規模農家に代替の生計手段を提供し、コミュニティ単位で保全を強化することによる、パーム農園区域外でのパーム農園開発による森林破壊の予防
  • 搾油工場および農園による、NDPE方針促進のための現状の取り組み強化

2019年には現地での集会に参加し、現地調査、タスクフォースの形成、複数の政府機関や地域社会等との行動計画策定などを実施しました。

このAPTランドスケープイニシアチブは現在、農園開発の脅威にさらされている、インドネシアの貴重な熱帯雨林3つの地域を対象に展開されています。このうちの2つの地域は、オランウータンやトラ、ゾウやサイなどが共存する最後の土地と言われ、アチェ州に所在しています。

※ Landscape Approach:特定した地域について、パーム農園に限らずNGOやコミュニティ・政府などのマルチステークホルダーが参画し、地域全体で改善を図るアプローチ。

※2 「APTランドスケープイニシアチブ」活動の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.earthworm.org/our-work/projects/aceh-tamiang-sumatra-indonesia

④ マレーシア・サバ州での小規模農家支援活動

パーム農園における環境・人権問題の要因の一つとして、小規模農家による生産性の低い農園運営が指摘されています。小規模農家が環境的・社会的・経済的に持続可能な農園運営のノウハウを得られるよう、不二製油グループは2016年1月、サプライヤーとWild Asia(NGO)による小規模農家支援プロジェクト(WAGS:Wild Asia Group Scheme)に参画しました。本プロジェクトでは、当社グループのサプライチェーンの一部の小規模農家における生産性向上と労働環境改善を目指し、4年間の教育支援を行いました。

  • 2016年1月に当社グループがWAGSに参画して以降2019年12月末に至るまで、支援先地域の認証取得農家は累計で191軒増加し、58,007トンの認証パーム油が生産されました。
    小規模農家によるRSPO認証の取得は、小規模農家が人権・環境に配慮したパーム油生産を行えるようになったことを意味しています。また、小規模農家からは「購入する農薬量が減少し、コストカットにつながった」「生産性が向上し単位面積当たりの収穫量が大幅に向上した」とコメントを得ています。2020年度も現地との対話を重視し、支援を継続していきます。

  • 2019年11月の支援先農家訪問
    2019年11月の支援先農家訪問
    © 不二製油グループ本社株式会社

グリーバンス(苦情処理)メカニズム

「責任あるパーム油調達方針」を実現する目的で、2018年5月にグリーバンスメカニズムを構築・公表しました。このグリーバンスメカニズムは、ステークホルダーから不二製油グループに提起されたサプライチェーン上の環境・人権問題について、「責任あるパーム油調達方針」に基づいて直接サプライヤーとのエンゲージメントを行い、問題を改善する仕組みです。透明性を持ってグリーバンスに対応するために「不二製油グループ グリーバンスWEBページ(英語)」を設置しています。本ウェブサイトにおいて、少なくとも四半期に一度受け付けたグリーバンス(苦情)への対応状況を更新し、ステークホルダーの皆様への情報開示に努めています。

※ グリーバンスの詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/en/csr/grievance_mechanism/

2019年度は、グリーバンスメカニズムを運用して得た経験とNGOやサプライヤーからのフィードバックを活かし、以下の2点に取り組みました。

① グリーバンスプロシージャーの改訂
サプライチェーン上の問題への対応の効率化および実効性向上を目的に、主に以下の観点でグリーバンスプロシージャーを改訂・公表しました。

<改訂のポイント>

  • グリーバンスとして指摘を受けた企業が、RSPOのメンバー規定における“グループ”に含まれるメンバーであれば、弊社のサプライチェーン上に関わりがなくとも、エンゲージを行います。
  • 新たにサスペンド&エンゲージ プロトコル(一時停止・積極的関与手順)を導入し、直接・間接的に関わらずすべてのサプライチェーン上のサプライヤーに対して取り組みの強化を図ります。
  • それぞれのグリーバンスにおけるプロセスをより明確化しました。

② 対話・救済ガイドライン策定への参画
企業と社会の建設的な対話の促進、苦情処理・問題解決制度の強化および救済へのアクセスの確保を目的に、国連グローバルコンパクト・ネットワーク・ジャパンおよびBusiness & Human Rights Lawyers Networkを幹事協力団体とした「責任あるサプライチェーン研究会」によって、2019年12月に「対話・救済ガイドライン」が作成されました。同ガイドラインの策定には、不二製油グループも参画しました。

※ 「対話・救済ガイドライン」の詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.bhrlawyers.org/erguidelines

RSPO認証油の取り扱い

  • パーム油の持続可能な生産・消費体系を構築する趣旨に賛同し、不二製油グループは2004年より、RSPO に加盟し、認証油の取り扱いを進めてきました。
    RSPO認証油の需要は欧州・米国を中心に高まっており、2019年、当社グループの認証油取扱量は約19万トンで、これは、当社グループのパーム油取扱総量の約24%です。認証油の要望に対応するため、サプライチェーン認証取得など※2 に積極的に取り組んでいます。

  • RSPO

※ RSPO:Round Table on Sustainable Palm Oilの略。持続可能なパーム油のための円卓会議。

※2 私たちの進捗状況を www.rspo.org/ でチェックしてください。

学術機関・政府・業界との協働

① 育種研究による生産性向上

パーム油の消費量が世界的に拡大する一方、アブラヤシの栽培に適した地域は非常に限られていることから、アブラヤシの品種改良によって生産性と品質を高め、単位面積当たりの収穫率を向上させていくことが求められています。不二製油グループでは、世界最大のパーム油生産国であるインドネシアの研究機関、インドネシア技術評価応用庁(Badan Pengkajian dan Penerapan Teknologi:BPPT)と「パームの生産性の向上および高品質化に向けた共同研究」を2011年より実施しています。これまで、アブラヤシの優良苗の生産や品種改良につながる組織培養技術の大幅な改良に成功するなど、インドネシアでのパーム研究の発展に寄与しています。今後も、パーム油産業の発展に貢献していくとともに、パーム農園の拡大に伴う熱帯雨林の減少などの地球環境問題の改善を図り、持続可能なパーム油生産に貢献していきたいと考えています。

  • 育種研究が進められているBPPTバイオテクノロジー研究所
    育種研究が進められているBPPTバイオテクノロジー研究所
  • パームの組織培養の様子
    パームの組織培養の様子

② The Consumer Goods Forum Japan Sustainability Local Group パーム油ワーキンググループ

不二製油グループは、消費財の国際的な業界団体であるThe Consumer Goods Forum(TCGF)のJapan Sustainability Local Groupの一つである「パーム油ワーキンググループ」に、2017年度の設立当初から参画しています。

③ Japan Sustainable Palm Oil Network

不二製油グループ本社は、持続可能なパーム油の調達と消費を日本の産業界全体に促す趣旨に賛同し、2019年度よりJapan Sustainable Palm Oil Networkに正会員として加盟しています。

トピックス「子どもたちへの教育・啓発」

サステナブル調達を推進するためには、消費者・市場に対する働きかけが重要なテーマの一つとなります。当社は、次代を担う学生への教育が重要であると考え、NPOのThink the Earthによる、「SDGs for school」 の出前授業に賛同し、その授業で使用するチョコレートの協賛を通して、学生に持続可能なパーム油、ひいては持続可能な社会について考えていただく機会の提供に努めています。

※ SDGs for schoolの詳細については、以下のURLをご参照ください。

https://www.fujioilholdings.com/csr/social/community/