グローバルで活躍する不二製油

海外に出てたくましく成長するために、
まず専門領域で世界に通用する実力を
科野 裕史
化学工学科卒
1983年入社

※部署名等の記事内容は取材当時のものです

PROFILE

不二製油グループ本社 執行役員 事業戦略担当。生産、生産技術、品質管理、工場のマネジメントへと仕事を広げ、31歳から海外赴任。国内勤務もはさみつつ、マレーシア、アメリカ、ベルギーで経験を積んできた。2013年に帰国してからは、海外戦略の立案を担当。2015年にはプロジェクトの一員として不二製油グループ初の大型M&Aを成功へと導いた。現在も毎月のように世界各地への出張を重ねている。

海外事業の比率を一気に高めることが緊急の経営課題

不二製油は、独自の技術でニッチ市場を切り拓き、その市場を大きく拡大させて成長してきました。国内において市場が成熟し人口の減少も予測される今後は、「ものづくり」だけでなく「ことづくり」も重視し、おいしさと健康をコンセプトにした高付加価値商品の比重を高めることが急務となっています。同時に、海外事業の比重も一気に高めていかねばなりません。成長著しかった東南アジアや中国などを含め、海外でも作れば売れる時代は完全に終わりました。大豆の利用で世界の食資源への貢献を目指すなど、新しい時代に合った新しい事業展開が必須となっています。この状況において、2020年には50%にまで海外比率を引き上げるというのが、現在掲げている目標です。私は、グループ本社で事業戦略を担当し、今、変わらなければ未来はないという危機感を持って、海外事業を中心とする全体の事業戦略立案に力を注いでいます。
 重視しているのは、現地への権限移譲を高めるのと並行して、内部監査担当者によるモニタリングを強化し、ガバナンスをきかせることです。そのベースがあって初めて、新規の事業を強力に推進することができます。“M&Aを中心とした手法により新たなエリアに進出すること”や、“サステナブル調達への要求の急速な高まりに対応しつつサプライチェーン強化によって競争力を改善すること”なども、差し迫った課題です。

着実に力をつけ、大きな仕事を成し遂げてほしい

現在、新規の機能性付加事業として有望視しているのは、大豆たん白事業のほか、認知症予防も期待される多価不飽和脂肪酸の分野や、高齢者の増加によってニーズの高まっている流動食の分野、砂糖を使わないチョコや他の健康食品と組み合わせたチョコといった健康チョコレートの分野などです。
不二製油には、大豆を牛乳のように分離させる新技術USS製法や、世界で初めて代表的な多価不飽和脂肪酸DHA・EPAの劣化防止にも成功した安定化技術など、新たな機能性付加事業を成功に導く独自の技術があります。これらを活かし世界各地で市場のニーズに合った新たな事業を推進していくために、挑戦するリスク・挑戦しないリスクを正しく読み取りながら世界的な視点を持って仕事のできるグローバル人材の育成も急がれます。
成長を促すには、若いうちに外国でのビジネスを経験することが有効、かつ重要です。とはいえ、海外に出た時に現地の幹部から一目置かれるだけの実力を培うために、まずは国内で開発、販売、生産など自らの専門領域での経験を積んでいただきたいと考えています。最低限の語学力は求められますが、それだけでは不十分で、最後は他人の意見を素直に聞きつつ自分の考えもきちんと伝えて、明るくコミュニケーションできる能力に尽きると思われます。ストレスコントロール力の向上や、家族同伴の場合は配偶者の協力も必要になるかもしれません。海外勤務を志望する方には、そのようなことをある程度意識しつつ、長期的な取り組みによって着実に国内でのキャリアを築いていっていただきたいと願っています。