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食物繊維と水溶性大豆多糖類

オカラから生まれた水溶性大豆多糖類は、不二製油が世界に先駆けて開発した素材です。食物繊維として健康維持に役立つ上に、食品の調理や加工をやり易くするなど、広く食品に利用されています。

食物繊維とは?

食物繊維の種類と大豆のオカラのお話

 食物繊維は、タンパク質、脂質、炭水化物(糖質)、ビタミン、ミネラルの五大栄養素に加えて、体に大切な成分として知られています。ヒトは、ビタミンやミネラルはそのまま吸収できますし、タンパク質、炭水化物、脂質は、消化酵素を使って分解し吸収します。しかし、食物繊維を分解する酵素を持っていません。

 この食物繊維は、数十から数百の糖が結合してできていることから多糖類とも呼ばれ、水に溶けない(不溶性の)食物繊維と、水に溶ける(水溶性の)食物繊維に分けられます。どちらも消化酵素で分解されない点は同じですが、水溶性の食物繊維は腸内細菌によって分解され、乳酸やプロピオン酸といった有機酸となり、これらが大腸を刺激して便通が促進されると言われています。一方、不溶性食物繊維は腸内に溜まった老廃物を絡めて体外に排出する効果が期待されます。不溶性繊維と水溶性繊維が相互に機能することで便通を改善し、腸内環境の維持に重要な役割を果たしているのです。

 一方、水溶性食物繊維の中には、水に溶かすと「とろみ」がついたり、ゼリーの様に固まる特徴を持つものがあります。コンニャクマンナンや寒天などがその例です。これらの水溶性食物繊維は、食品の食感や品質を向上させる機能性素材としても利用することが出来ます。

 ここで大豆に目を向けると、約20%の脂質(大豆油)と約35%の蛋白質(大豆タンパク質)が注目されがちですが、食物繊維も約20%含まれている点は特筆すべきです。豆腐を作る過程でできる「オカラ」は、大豆の食物繊維を主成分としています。他の一般的な食物繊維と同じく、整腸作用など栄養生理機能が期待できるのです。

水溶性大豆多糖類とは?

「オカラ」の水溶性繊維に注目した素材開発

 先に述べたとおり、「オカラ」は、豆腐を製造する際の副産物として馴染みがあるのですが、私たち不二製油においては、分離大豆たん白を製造する際に副産物として得られます。「オカラ」は、繊維に富み、水を蓄える力(保水力)が極めて高いものです。しかし、腐りやすく、乾燥の費用も極めて高いことから、一部が飼料として利用される以外は、殆どが廃棄処分されてきました。

 私達は、今から約20年前、「オカラ」には不溶性繊維と水溶性繊維がほぼ等量ずつ含まれていることを発見し、特に水溶性の繊維(=多糖類)に注目して、食品素材として活用すべく研究を開始しました。試行錯誤の末、水溶性の多糖類(以下、水溶性大豆多糖類)を極めて効率よく抽出する独自の高温加圧抽出法を開発し、「ソヤファイブ-S」として製品化するに至りました。水溶性大豆多糖類は、多くの水溶性の食物繊維が持つ栄養生理機能に加え、食品に少量添加することで、物性や品質を改良できること、さらに、調理と加工の利便性向上にも貢献することを見出しました。今では、分散安定剤、粘度調整剤、被膜剤、乳化分散剤といった機能性食品素材として広く利用されています。